米国株過去30年実績は、月3万円の積立投資で8,476万円に
長期積立投資で一番注意したいのは「途中で止めないこと」です。積立投資の初期段階や途中で資産が一時的に目減りしたり、思ったように資産が増えなかったりしても、諦めずにコツコツと継続していくことが大切となります。そこで長期目線に立った「米国株への積立投資(定時定額投資)実績」を直近の市場実績で検証したいと思います。
図表3は、約30年前の1993年初から米国株(S&P500総収益指数/円換算)に3万円の投資を開始。その後も毎月3万円ずつ継続的に投資してきた場合をシミュレーションしたものです。1993年初から368回の定時定額(積立)投資を実践すると、累計投資額は簿価ベースで1,104万円(=3万円×368回)となりました。
そして「ドルコスト平均法」と「複利運用」(雪だるま)効果で、投資元本の時価評価額は約8,476万円に膨らんできました。これは、時価評価額が累計投資額(累計投資元本)の約7.68倍に成長してきたことを示します。
約30年の間にはITバブル崩壊(2000年)、リーマン・ショック(2008年)、コロナショック(2020年)、インフレショック(2022年)などに伴う株価下落の憂目を見てきました。長期投資を実践していく間に株価や為替が変動するケースは珍しくありません。
そうした中、長期で振り返ると円換算した米国株が預貯金はもちろん債券(確定利回り証券)や日本株を大きく上回り、資産を増やすことができた市場実績が見て取れます。米国株に積立投資を続けた場合の長期的な資産形成効果を再認識したいと思います。
<図表3>米国株式の長期積立投資実績を検証する
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