今日の為替ウォーキング

今日の一言

クオリティーとは、誰も見ていないときに手を抜かないこと-ヘンリー・フォード

Rock You Like A Hurricane

 今週のハイライトは4日に発表される米雇用統計だ。

 今年1月の雇用統計で、就業者は1月の雇用者は+52万人を記録した。過去10年間の同月の平均である+23.5万人と比べても、モンスター級の雇用増となった。経済活動が低下するこの時期としては考えられないほどの大幅な増加だった。

 しかし、これは季節調整が機能しなかったことが原因であって、雇用市場全体における総数が増加しているわけではない。つまり、今年前半の雇用者の大幅な増加は、後半までに同規模の大きな減少で埋め合わされる公算が大きいのだ。

 非農業部門雇用者数は、予想と結果に大きな差が発生するだけではなく、予想よりも結果の方が多い「アップサイド・サプライズ」が続いてきた。ところが、前回6月の雇用統計では、この1年間で初めて結果が予想より少ない「ダウンサイド・サプライズ」となった(結果+20.9万人、予想+22.9万人)。これが雇用市場のトレンド転換の始まりだと決めつけるには早いが、今後のデータは注意深くフォローする必要がある。

 いずれにしても、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策を決定するために使用するデータの信頼度が低いというのは大きな問題である。冷静な分析ができず、直感や先入観に頼ってしまえば、米国はもとより世界の金融市場が誤った方向に誘導されるリスクが高くなる。

出所:楽天証券作成

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成