損切りは早めに、利益確定は遅めに
──2~3年で株価が2倍か3倍になる銘柄を狙うとのことですが、買った銘柄がすべて2倍、3倍になるわけではないと思います。
もちろんです。待てども待てども上がらないこともあれば、買ったらいきなり下がり、仕方なく売却することもあります。
──損切りすることもありますか。
あります。
──例えば、10銘柄買ったとすると、何銘柄くらいが思惑通り上がるものでしょうか。
どうでしょう、半分いかないくらいじゃないでしょうか。
──勝率は5割以下、ということでしょうか。
そうだと思います。
──勝率5割以下で2億円を稼ぐとなると、とても大変そうに思えてきました。
平均負け額より平均勝ち額のほうがはるかに大きいので、達成できたと思います。
株価が下がって損切りすることはよくありますが、1つひとつのマイナス額は少なく済んでいて、一方、株価が上がったときには大きな利益を手にしている、ということです。
──具体的な損切り額や利益額を教えていただけますか。
はい、これまでの損切り額の最高は220万円ほどです。それ以外に100万円以上損失を出したことが2度ありますが、あとは多くて数十万円です。
一方、売却して利益を出した銘柄は、過去に1度、6,000万円ということがありました。僕の場合、これが突出しているのですが、ほかにも1,000万円程度利益を得た銘柄がいくつかあります。
数百万円レベルの銘柄もたくさんあります。それで、トータルすると2億円以上のプラスになります。
──つまり、「負けは小さく、勝ちは大きく」が弐億さんの勝つ秘訣(ひけつ)ということですね。
すべての銘柄を的中させるのは無理です。だったら、できるだけ負けを小さくし、勝ちを大きくするしかありません。
──負けを小さくする秘訣を教えていただけますか。
基本は早めに損切りすることです。株価が下がり始めたら、大けがをする前に売るということです。
──なるほど。でも、保有していたらまた上がるんじゃないかと期待してしまいそうです。
確かにそういうこともありますが、根拠もなく、そのうちまた上がるだろうと期待するのはやめたほうがいいと思います。そのままどん底まで下がり続ける可能性もあるわけです。早めに損切りするクセをつければ、大損は避けられます。
──損切りのタイミングは本当に難しいですね。
投資において1番難しいことの1つだと思います。どんな経験を積んでも、何が正解かはわかりません。
──深手を負わないことを優先するのが賢い選択なのでしょうか。
はい、僕はそう思います。
──勝ちを大きくする秘訣は何でしょうか。
利益確定のタイミングを遅らせることです。
僕もそうでしたが、投資を始めた頃は、ちょっとでも利益が出ると売りたくなるものです。でも、そこを何とか我慢して、もうちょっと持ってみるんです。
──持ち続けているうちに株価が下がり、せっかく得た利益を失う場合もあるのではないですか。
もちろんそういうこともあり得ます。ただ、投資初心者は売るのが早すぎる傾向があるので、売りたくなっても少し様子を見たほうがいいと思います。
──2倍になるくらいまで待った方がいいでしょうか。
そうですね。じわじわと上昇を始めた銘柄が2倍になるというケースは珍しいことではありません。
──ありがとうございます。
それでは後編では、これから株式投資を始める人にアドバイスをお願いしたく思います。
※このインタビューは2021年1月30日に実施し、2021年2月19日に初回掲載したものです。
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