今週の予想
今週の基本は、急上昇後の様子をみるところ
先週は、予想を大きく超えた上昇となりました。3万円水準でほとんどの投資家が当然に一服するところと考えていましたが、3万円台にのって急騰を演じました。ここまでくると急上昇にブレーキがかかると思われましたが、週末19日(金)には+350円の3万924円まで上伸し、2021年9月の直近高値3万795円を更新しました。
これより上は、1989年末の大天井3万8,957円(終値ベースでは3万8,915円)となります。そこに行くまでの間は、この大天井を起点とした下りの急坂で通過した価格帯が控えています。
現水準は、経済的なバブル崩壊を1991年とするならば、その後の最高値の水準に位置することになります。このバブル後の高値をクリアーしたことで日本株式市場は、新たなトレンドに入ったとの見方が出てきています。
今週、このままさらに上昇が続くかどうかは、米株式と為替の動きをみながらの外国人投資家の動きが注目となります。
想定的に好材料が多く、割安銘柄の多い日本市場へ外国人が米国の主力株などから資金をシフトさせる流れが加速しています。それが継続すれば長期的な買いが基本と考えられるので、本格的な上昇への期待がもてることになります。
しかし、目先の過熱感は、さらに高まっており、いったん、調整してもおかしくありません。市場では投資家が相場の上昇についていけない状況となっており、上昇も全面高ではなく、日経平均株価の指数のみが上がっている感じです。
週末19日(金)は、+234円の3万808円の終値ですが、トピックスはわずか3ポイントの上昇ですので、先物に連動した主力ハイテク株中心の上昇といえます。
3月16日の安値2万6,632円から5月19日の3万924円まで2カ月で4,292円(約17%)の上昇となります。すぐに大きな調整にならなければ別として、テクニカル指標の過熱は、どこかで解消されなければなりません。
過熱感を高めたあとの調整は、大きくなるのがセオリーですので、頭に入れながら強い相場に対応していくことになります。
当面の動きとしては、先物に連動して指数に引っ張られて上昇していますので、外部要因に変調あれば急落するパターンが出てきます。その場合の下げは買いチャンスといえます。
今週の指標:日経平均株価
市場では、バブル後の高値を更新したことで、日経平均は新たなトレンドに入ったとの見方が出ています。そうであってもテクニカル的な過熱感は、さらに高まっており、いったん調整してもおかしくありません。米株式と為替次第となりますが、調整があれば待ち伏せ買いとなります。
先週の動き
先週の予測では、昨年8月高値2万9,222円の長期の上値のフシを乗り超えており、2万8,500~2万9,700円のレンジを想定しました。
結果的には、為替の円安継続でハイテク半導体関連株の上昇をベースに先物主導で日経平均が上昇し、一気に17日(水)にはザラ場で+273円の3万115円まで買われ、2021年11月16日の2万9,960円を突破し、終値では+216円の2万9,842円でした。17日(水)には+250円の3万93円と終値ベースで1年8カ月ぶりに3万円台を回復しました。
さらに18日(木)は、為替は+1.16円の137.54円で引けたことで、日経平均は+573円の3万667円まで上昇し、終値は+480円の3万573円と連日の高値更新となりました。
業績がいいかどうかというより、「買うから上がる」「上がるから買う」という値動きになっています。19日(金)は、一段の円安と米株式の上昇を受けて、3万924円まで上昇し、前場、終値は+318円の3万892円と33年ぶりの高値となりました。後場の終値は+234円の3万808円となっています。