今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)

 今週は、先週末の流れを受け継ぎ、堅調な動きが想定されます。金融不安は払拭(ふっしょく)されていませんが、徐々に落ち着きをみせているようにみえます。経済指標では、米4月CPI(消費者物価指数)や米4月PPI(卸売物価指数)などインフレに関する指標の発表がありますので上下どちらに動くのか結果をみてから動くことになります。

先週の動き

 4月27日(木)にSNS最大手メタの決算を受け、地銀株の下落もいったん下げ止まったことで、+524ドルの急反発となり、週末28日(金)も+272ドルと続伸し、3万4,098ドルと3万4,000ドル台を回復。

 しかし、先週始めの5月1日(月)にザラ場で3万4,257ドルまで上昇したところで、前週末のファースト・リパブリック・バンクの倒産が重しとなり、下落に転じ▲46ドルと反落。2日(火)は▲367ドル、3日(水)▲270ドル、4日(木)▲286ドルの3万3,127ドルと4日続落となりました。

 地銀株の連鎖倒産懸念で信用不安が拭えませんが、週末5日(金)は、堅調な4月雇用統計やアップルの好決算を受けて、NYダウは+546ドルの3万3,674ドルと5日ぶりの大幅反発となりました。

今週の指標:ドル/円

 今週は、今後のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げが停止され、逆に利下げになるという可能性も出ていますので、大きく上昇する要因が無くなったようにも思われます。 

 また、米地銀破綻の影響もあることから、不安要素が広がっていることで、135円を超えたとしても、ここからは上値を抑えられることも考えられます。ただし、日本銀行の金融緩和継続による日米金利差拡大が続くため、今週はレンジ相場になる可能性があります。

先週の動き

 前週(4月24~28日)の動きは、133円台前半~136円の間の動きとなりました。この中で27日(木)までは、133円台前半から134円台半ばまでの約1円ほどの値動きでしたが、28日(金)には、インテル株の上昇など主要企業の好決算や3月個人消費の上昇で5月2~3日のFOMCでの0.25%の利上げ見通しが高まり、ドルが買われて+2.37円の136.29円まで急騰しました。

 この流れの中で、先週の1日(月)は、ドルがさらに買われ、137.53円まで買われました。

 2日(火)は、137.76円まで買われたあと、地銀の経営不安でNYダウが続落すると、ドルが売られ▲0.94円の136.53円となりました。3日(水)は、FOMCの結果を受けて、NYダウが3日続落し、ドルが売られて▲1.94円の134.60円まで下げました。

 4日(木)は、ドルは133.50円まで売られ終値は134.23円でした。地銀の経営悪化が伝わり金融不安の再燃でドルが売られる展開となりました。週末5日(金)は、4月雇用統計が堅調なことやアップルの好決算を受け、9月の利上げを一部、織り込む動きとなり、ドルは133.88円から135.06円まで買われて引け値は134.82円でした。

 日米金利差から円が売られる基調となっています。