今日の為替ウォーキング

今日の一言

資産のある人は、才能のある人ではなく、幸運なイベントに多く遭遇した人である

Sailing

円高のきっかけとなった3月米CPI

 今月発表された3月のCPIは、前年同月比で5.0%上昇した。市場予想の5.1%を下回り、また9ヵ月連続で上昇率が鈍化した。総合指CPIの上昇率が鈍化した理由は、エネルギー価格の低下によるところが大きい。しかし今後もこの傾向が続く保証はない。OPEC+(石油輸出国機構プラス)が減産を発表したことで今後は原油価格の上昇が危惧される。

 エネルギーと食品を除いたコア指数は前年比5.6%で、総合指数の上昇率をこの2年間で初めて上回った。コア指数の上昇率が高かった理由は、住居費や外食費などのサービス価格の強さが原因だ。サービス価格は、賃金上昇や個人消費の堅調さによって押し上げられた。

 CPIは依然としてFRBの目標を上回って上昇していることを考えると、FOMC(米連邦公開市場委員会)が5月会合で利上げを実施することはほぼ確実だ。とはいえ、インフレ率の低下傾向がはっきりしているので、これ以上の金利引き上げも必要ないと判断するだろう。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成