※この記事は2022年10月22日に掲載されたものです。

「安全性/流動性/収益性」とは?

 金融商品にはそれぞれ特徴があり、資産形成をする際はその特徴を理解した上で、目的に合った商品を選ぶことが重要です。

 金融商品を選ぶときの基準としては、「安全性」「流動性」「収益性」という三つの要素があります。ですが、これら全てが優れている金融商品はありません。

 マネープランに応じてこの三つの要素を使い分けたり、組み合わせたりすることが必要となります。

資料:金融庁 第4章:「貯める・増やす」(本編)よりトウシル編集チーム制作

安全性…元本が減らないかどうか

 安全性とは、元本(金融商品を購入したり投資する際に用意した元手のお金)が減らないか、予想外の損をしないかどうかです。

 例えば、銀行にお金を預けていた場合、預け先の銀行がもし経営破たんしても、預金保険の対象となっていれば普通預金は1,000万円までの元本とその利息が保護されますので、銀行に預けているお金は安全性が高いといえます。

「元本は保証されているか?」「預金保険制度の対象か?」など、よく確認した方がよいでしょう。

流動性…お金を引き出しやすいかどうか

 流動性とは、必要なときにお金がすぐ引き出せるかどうか、換金や中途解約ができるかどうかです。

 金融商品によってこれらの条件は異なります。あらかじめ決められた期限までは、自由にお金を引き出すことができなかったり、換金に数日かかったりなどとさまざまに異なるため、条件や特性をしっかり理解しておくことが必要です。

収益性…どのくらい利益が期待できるか

 収益性とは、どのくらい利益・リターンが期待できるかどうかです。

 銀行にお金を預けるよりも、株式や投資信託の方が大きな収益を期待できます。しかし、株式や投資信託は、市場の動きによって収益が左右されるため、リスクも大きくなります。

 収益性に期待する金融商品にお金を投じる場合は、損をしても生活が困窮しない余裕資金で、リスク管理をしながら運用することが重要です。

主な金融商品の特徴

 上述で説明した「安全性」「流動性」「収益性」という三つの要素ですが、冒頭で述べた通り、これらを全て満たす金融商品はありません。

 安全性と流動性を両立することは可能ですが、安全性や流動性が高いものは収益性が低くなり、一方で収益性が高いものは安全性や流動性が低くなります。

資料:金融庁 第4章:「貯める・増やす」(本編)よりトウシル編集チーム制作

 この三つの要素のうち、今または将来、どれを重視するのか、ライフプランやマネープランを考えた上でそれぞれの長所と短所を理解し、自分に合った金融商品を選ぶようにしましょう。