企業実態に変化がないのに株価が下がるシチュエーションは狙い目になる

 一方のパターンBでは、株式市場全体が売られ、「株を持っていること自体がリスク」と多くの投資家が感じている状況です。時には半ばパニック的な投げ売りも多く生じます。

 このような状況では、普段だったらなかなか株価が下がらない優良な株を安く買えることになります。

 おそらくパターンAの状況では、優良な株は値下がりしなかったり、上昇を続けていることが多いと思われますが、パターンBでは、業績が良かろうが悪かろうが一緒くたに売られます。

 実は、このようなシチュエーションで、普段はなかなか値下がりしない優良な株を買うことが、まさに「安く買う」という意味なのです。

株価だけに注目するのではなく企業実態の変化の有無に着目を

 もし5,000円の株が3,000円に値下がりした時、株価だけをみれば確かに40%値下がりしているので、安く感じるかもしれません。

 しかし5,000円から3,000円に値下がりした理由が、業績悪化を織り込んでいるのであれば、これは企業の状況に変化が生じた結果の株価下落ですから、実際に割安にはなっていない可能性が高いのです。パターンAの場合、このような株価下落となる銘柄には要注意です。

「株価が割安になった」というのは、単に株価が下がったからという理由ではなく、企業の実態に何も変化がないにもかかわらず株価だけが下がっている状態であることをぜひ理解してください。

 そして、企業実態に変化がないのに株価が大きく下がることは通常ではあまりなく、株価が急落する「〇〇ショック」の時に生じやすいということも押さえておきましょう。

 もし株を安く買ったつもりなのに利益につながらない、という方は、パターンAの状況で買っている可能性が高いと思います。必ずしも「株価が下がった=株が割安になった」というわけではありませんから、今後は十分留意して、買うかどうか検討するようにしてくださいね。

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