「得るために捨てる」捨てるべき常識

 第20話の「特別作戦班」で、巨人を討伐する役割を担う、主人公が属する兵団の分隊長の女性が、解明が進まない「巨人」の謎を目の当たりにし、「私たちに見えている物と実在する物の本質は、全然違うのではないか?」「私は既存の見方と違う視点から巨人を見てみたい」という趣旨の発言をします。

 この発言とおもむきが似ているのが、第27話の「エルヴィン・スミス」で、主人公の幼なじみで同じ兵団に属する少年が発言した「何も捨てることができない人には、何も変えることはできないだろう」です。巨人を生け捕りにするという、団長が取った大胆な行動への驚きと敬意に満ちた発言です。

 人類の脅威である巨人の謎を解明すること、そしてその巨人を討伐することが、主人公が属する兵団の目的ですが、目的を果たせないまま、巨人による人的・物的被害が拡大していました。

「過去の常識を捨てて新しい視点を創る(第20話の発言より)」、「何かを変えるために何かを捨てる(第27話の発言より)」。こうした考え方は、行き詰まった状況を打破するために必要な考え方です。

 年々(というより日々)、複雑さを増す各種市場と対峙(たいじ)する市場関係者ら(投資家の皆さまを含む)が備えておくべき考え方でもあると、筆者は考えています。

 以下は、筆者が考える「現在の市場の常識」と、それに対する理解の深め方です。過去の常識を否定することで、現在の常識が浮かび上がってきます。現在の常識を重視することで、「材料の俯瞰(ふかん)と影響力の足し引き」という、現在の市場を分析するために必要な考え方に近づきます。

図:「現在の市場の常識」と、理解の深め方

出所:筆者作成

 金(ゴールド)市場においては、先述の七つのテーマを俯瞰し、それら起因の影響力を相殺することが、現在の常識に則した正しい分析手法と言えます。

 今回は、2023年に最終章がテレビ公開される「進撃の巨人」内で発せられた言葉をもとに、筆者が考える投資に役立つ考え方を示しました。参考になれば、幸いです。

[参考]貴金属関連の具体的な投資商品例 

※級は筆者の主観

初級:純金積立、投資信託(当社では、楽天ポイントで投資信託を購入することが可能)

純金積立・スポット購入
ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)
三菱UFJ 純金ファンド
UBSゴールド・ファンド(為替ヘッジあり)

中級:関連ETF、関連個別株

SPDRゴールド・シェア(1326)
NF金価格連動型上場投資信託(1328)
純金上場信託(金の果実)(1540)
NN金先物ダブルブルETN(2036)
NN金先物ベアETN(2037)
SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト(GLDM)
iシェアーズ ゴールド・トラスト(IAU)
ヴァンエック・金鉱株ETF(GDX)
バリック・ゴールド(GOLD)
アングロゴールド・アシャンティ(AU)
アグニコ・イーグル・マインズ(AEM)
フランコネバダ・コーポレーション(FNV)
ゴールド・フィールズ(GFI)

上級:商品先物、CFD

国内商品先物
海外商品先物
商品CFD