日銀サプライズで円高急進
日銀は何があっても「異次元金融緩和」を維持すると見られていたことが、円売りドル買いの投機筋に安心感を与えていました。ところが、長期金利の上限を0.5%に引き上げる日銀の豹変(ひょうへん)は、為替市場にとっても大きなサプライズとなりました。日銀の政策修正の発表直後から、円高が急進しました。
ドル/円為替レートの動き:2022年7月1日~12月23日
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先週は、円高が急進したことにより、ドル建て日経平均が上昇し、外国人投資家による日本株売りが出やすくなりました。それが、先週の日経平均急落の主因と考えられます。
ナスダック・日経平均・ドル建て日経平均の動き比較:2019年末~2022年12月23日
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円高が進むと、ドル建てで投資する外国人投資家にとって、日本株の買い値は上昇することになります。円高で日本の企業業績は低下するのに、買値は高くなることから、外国人の売りを誘発しやすくなります。
円安とは逆の効果があります。円安が進むと、ドル建て投資家の外国人から見て、日本株を安く買えるようになります。円安で日本企業の業績が改善するのに、安く買えるようになることが、外国人の買いを誘発します。
こうした為替の効果から、先週は外国人と見られる売りによって、日経平均は急落しました。