1996(平成8)年12月17日
ペルー日本大使公邸占拠事件
1996(平成8)年12月17日、ペルーの日本大使公邸をテロリストが襲撃。大使館員や居合わせたペルー政府関係者らを人質にとり、4カ月以上にわたって日本大使公邸を占拠しました。
事件があったのは天皇誕生日を祝う大使館主催のパーティーの日でした。ホスト役で駐ペルー大使の青木盛久氏やペルー政府要人、日本企業の現地駐在員らが歓談していました。
そこに左翼武装集団「MRTA(トゥパク・アマル革命運動)」のゲリラ14人が乱入してきました。武装集団は逮捕されているMRTA構成員の釈放や身代金の支払いなどを要求し、青木氏など600人を人質にして大使公邸に立てこもりました。
人質は段階的に解放されましたが、4月22日の段階でまだ72人も残っていました。MRTAは投降の呼び掛けを断固として拒否。事態を打開するために、ペルー海軍の特殊部隊が強行突入しました。
人質のうち71人が救出される一方、人質となった裁判官1人のほか、特殊部隊2人、MRTAメンバー14人が命を落としました。