1968(昭和43)年12月10日
3億円事件発生
1968(昭和43)年12月10日、東京都府中市で警察官に扮した男が現金輸送車から現金3億円を奪って逃走する事件が発生しました。昭和の犯罪史に刻まれた「3億円事件」ですが、犯人は捕まらず、7年後の1975年12月10日に刑事訴訟法上の時効が成立しました。
犯行現場は府中刑務所北側の道路上。東京芝浦電気(現・東芝)の従業員に冬のボーナスとして支給する現金2億9,430万円を積んだ現金輸送車が白バイに停止を命じられました。警察官は車にダイナマイトが仕掛けられていると告げて現金輸送車の運転手らに避難を指示。すると警察官は現金輸送車を運転してその場を去りました。警察官は偽者で、白バイも市販のオートバイを白く塗って偽装したものでした。
犯人が使った偽の白バイが現場に残されていたこともあり、早期解決を予想する声が多かったようです。白バイ隊員を騙った事件であるうえ、被害額が大きかったため警察は懸命の捜査を続けましたが、事件は1975年に時効を迎え、未解決に終わりました。