外食・小売業には株主優待で魅力の銘柄が多いが、コロナ禍でダメージ大

 今日(11月29日)から実質12月入り【注】です。

【注】実質12月入り
 日本株では、11月29日(火)に約定(購入)した株の受渡日は12月1日(木)です。購入してから、株主名簿に登録されるまでに2営業日の日数がかかるからです。11月29日に株を買っても、株主になれるのは12月1日ということです。したがって、11月29日は「実質12月入り」と言われます。同様に、11月29日に約定(売却)した株の売却代金が得られるのは12月1日です。売却してから、株主リストから外されて売却代金が得られるまでに2営業日の日数がかかるからです。

 12月は、優待の権利が得られる銘柄がたくさんあります。楽天証券「株主優待検索」によると、172銘柄で優待の権利が確定します(11月28日時点)。12月は、3月・9月に次いで、年間で3番目に優待銘柄が多い月です。

<月別の優待銘柄数:2022年11月28日時点>

出所:楽天証券「株主優待検索」

 ただし、株主優待で人気銘柄が多い外食・小売業には、コロナ禍で深刻なダメージを受け、経済再開があっても業績回復が見込めない銘柄もあります。業績不振で、優待を取るために投資した後に株価が下がる不安もあります。

 今日は、「優待タダ取り」といわれる手法について解説します。優待を取るために投資した後、株価が下がるリスクを負わずに、優待の権利だけ獲得する方法です。

 ネットで「優待タダ取り」と紹介されることが多いですが、正確に言うと「株主優待を、低コスト・低リスクで得る方法」です。取引手数料・貸株料などのコストがかかります。

 信用取引の一種、「つなぎ売り」を使うことで、株価下落リスクを負わずに優待を獲得することができます。