先週の結果
先週の日経平均は、2万7,500円水準のもみあいのあと米10月CPIを受けフシ目の2万8,000円突破
先週の予測では、米国で8日に中間選挙、10日に10月CPIの発表があり、その結果を見ながら米株式の動きをみて日経平均ももみあいとなることを想定しました。
日経平均は、前々週末の4日(金)に▲463円の2万7,199円と急落するも、引け後のNYダウが5日ぶりの大幅反発となり、シカゴ日経先物が+315円の2万7,505円となっていたことで、先週は2万7,000~2万8,000円のレンジの中で2万7,500円水準を中心としたもみあいを想定しました。
結果的に週前半は8日の中間選挙で共和党優勢の見方から、議会のねじれによる財政支出政策の抑制が起こって、バイデン政権の財政政策案が途切れ、国債発行が抑制されて金利低下につながることが期待され、株価は8日(火)の+333ドルまで3日連続の大幅続伸となりました。
これを受けて日経平均も7日(月)は+327円の2万7,527円、8日(火)は+344円の2万7,872円と2万8,000円接近まで上昇しました。
しかし、9日(水)は、朝方は2万7,926円まで上昇するものの、中間選挙の結果をみたいということで▲155円の2万7,716円と3日ぶりの反落となりました。
この日の引け後の米国市場では、中間選挙の結果が共和党の勝利が期待されたほどでなかったことでねじれによる期待の逆回転の動きとなって、NYダウは▲646ドルの3万2,513ドルと4日ぶりの反落となりました。
10日(木)の日経平均は、中間選挙の不透明感を受けて、一時▲345円の2万7,370円まで大幅続落し、終値は▲270円の2万7,446円となりました。この日の引け後の米国では、10月CPIへの警戒感から買いは手控えられました。
しかし、10日の10月CPIは、予想外の前年比+7.7%と前月比+8.2%と予想の+8.0%を下回る伸びとなったことで、10年債利回りが前日の4.15%から3.18%台へ低下し、為替は1ドル=146円台から140円台前半まで5円以上の急落となりました。
これを受けて利上げペースの減速期待が強まり、12月のFOMCでは0.75%の利上げ予想が0.5%へと高まりました。株式市場はNYダウが+1,201ドルの3万3,715ドルの+3.70%、ナスダック総合指数は+7.35%、S&P500種指数は+5.54%と大きく上昇しました。
週末11日(金)の日経平均は、米利上げ減速期待から+817円の2万8,263円と2万8,000円台を一気に突破して引けました。心理的なフシ目の2万8,000円超えは9月13日以来、約2カ月ぶりとなります。FRBによる利上げペースの減速期待で米株式が急反発し、これを受けて先物買いを交えて上げ幅を拡大しました。
週末の米国市場は、10日(木)の10月CPIが予想を下回る伸びとなったことで利上げ減速期待が続き、先行きの金利低下見通しを背景に、ドルは下落が継続し1ドル=138.82円で引けました。
株価は、NYダウは+32ドルの3万3,747ドルと小幅続伸し、ナスダックは+209Pとハイテク株は大幅上昇となりました。シカゴ日経先物は円高進行となったことで輸出関連株は売られ▲150円の2万8,120円となっています。