米10月インフレは7.7%に低下

 以下の通り、10月の米インフレ率は7.7%に低下しました。

米インフレ率(CPI前年比上昇率)推移:2020年1月~2022年10月

出所:米労働省

 7.7%はまだ、とんでもなく高いインフレ率ですが、低下トレンドがはっきりしてきたことが株式市場で好感されました。

 CPIはインフレの遅行指標(遅れて上がり、遅れて下がる指標)だからです。インフレの先行指標である、原油市況や海運市況が大きく下がっていることから、今後は、CPIの低下も加速すると考えられます。

WTI原油先物(期末)推移:2021年1月4日~2022年11月11日

出所:QUICKより作成

 米景気は、急速に減速しているものの、まだしぶとく堅調です。雇用は強い状態が継続しています。10月の完全失業率は3.7%と実質完全雇用、労働者不足が続いています。

「米景気が堅調なうちに、インフレの低下トレンドがはっきりしてきて、米利上げ停止が視野に入る」という、株式市場にとって都合の良い「ソフトランディング」への期待が、先週は高まりました。