景気サイクルと、金利・株価サイクルの関係

 景気・金利・株価は、密接に連携して動いています。景気が拡大・後退のサイクルを描く中で、金利・株価も一定のリズムでサイクルを描いています。今日は、過去、延々と続いてきた、景気・金利・株価のリズムを解説し、投資に勝つためのアイデアをお話しします。

 景気・金利・株価には、一般的に、以下のような関係があります。全ての景気循環で成り立つわけではありませんが、株式運用を考える上で、頭に置いておく必要があります。

景気サイクルと、金利・株価サイクル

出所:筆者作成

 米景気は、上の図で黄色の枠で囲んだ「過熱期」または景気後退「初期」にあると考えられます。米国GDP(国内総生産)はすでに今年1-3月、4-6月と2四半期連続でマイナス成長です。すでに、ソフト・リセッションに入っている可能性もないとはいえません。

 とはいっても、最近出ている景気指標を見ると、米景気はしぶとく好調です。まだ、過熱期の中の可能性もあります。

 ここから、米景気はどうなるでしょう? 二つ考えられます。米景気が一段と悪化し、「景気後退・中期」に向かっていくか、あるいは、景気悪化ぎりぎりで持ち直して、再び「景気拡大・初期」に戻っていくか、過去の経験則では、どちらもあり得ます。

 米国の金融政策をつかさどるFRBが米景気を押しつぶすまで金融引き締めを続けるか、そうなる前にインフレ収束が見えてきて金融引き締めを緩めるか、どちらになるかによって、米景気の先行きは変わると思います。