今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは145.75

下値メドは142.85

WFH:柔軟な仕事環境は会社に対するロイヤリティを高め、離職率を下げる。
WFH:同じ仕事なら全日出社義務の会社への転職は敬遠する傾向
マクロ経済:世界的な「製造業不況」がやってくる
日本経済:日本企業は賃上げに慎重。「経済見通しの不透明増している」
日銀:「安定的な物価目標が達成したとはいえない」
インフレ:バイデン政権は、インフレ対策をあまりにもFRBに頼りすぎている  
世界経済:マーケットが「景気後退後の経済回復」を織り込み始める
ユーロ:中期トレンド転換の重要ポイントは1.0350。それまではダウントレンド継続  
人民元:外人投資家の中国国債保有率は全体の3% 
中国:中国のロシア向け新規インフラ投資、2022年上半期はゼロ
米長期金利:米10年債利回りは2.74%がサポート

 RBA(豪準備銀行)は、他の中央銀行に先駆けて「G10利上げ競争」から降ることを決めた。4日の政策会合で、RBAは政策金利の利上げ幅を0.25%の「ハト派」的利上げにとどめたのだ。市場は0.5%を予想していた。世界的景気後退のなかで、中央銀行は「タカ派」的利上げを続けることに慎重になり始めたサインだ。いったんスピードを緩めて、これまでの利上げの効果を評価する段階に来ているようだ。なお、この一連の動きに日銀は全く関わっていない。

 次はだれが利上げ競争チームから脱退するのか?RBNZ(NZ準備銀行)総裁も「利上げサイクルは終了に向かっている」との見解を示している。しかし、マーケットが最大に期待するのは、FRB(米連邦準備制度理事会)であることは間違いない。

 利上げ幅縮小イコール将来の利下げではないが、株式市場にとっては久々のリスクオン材料となった。リスクオンで、教科書的には売られるべき豪ドルが上昇した。なお、豪ドル/円のトレードポイントの確認は、今日の注目通貨をご覧ください。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

 10月4日(火曜)のドル/円は「円高」。
 1日のレンジは143.89円から144.94円。値幅は1.04円。 

 2022年197営業日目は144.48円からスタート。高値は東京時間夜遅くにつけた144.94円まで。145円乗せることはできなかった。その後は広範なドル売りの流れに巻き込まれて、明け方に一時144円を割って、143.89円まで大きく円高に動いた。9月28日の安値143.90円がサポートとして働き、その後は戻して終値は144.16円(前日比▲0.40円)。

 ドル下落のきっかけは、8月の全米求人件数が予想以上に減少したこと。米雇用市場のオーバーヒートが冷め始めるサインだと受け取られた。パウエルFRB議長は、「インフレを下げるためには、雇用市場が鈍化する必要がある」との見方を示している。

 米指標の「悪い知らせ」は、株式市場の「良い知らせ」で、ダウ平均株価は一時830ドルを超えて上昇した。FX市場では、金利差拡大がおさまるという意味で、ドル以外の通貨にとっては「良い知らせ」になる。ドルに対して円やユーロが買い戻された。

 今週発表される米雇用統計でも「悪い知らせは良い知らせ」の動きに注意したい。

レジスタンスは、
144.94円(10/04)
145.30円(10/03)
145.90円(09/22)

サポートは、
143.89円(10/04)
144.15円(10/03)
144.21円(09/30)

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

 4日のユーロ/円は「ユーロ高」。
 1日のレンジは141.95円から144.08円。 

 142.00円からスタートして、安値は東京時間朝につけた141.95円で、この日はほとんど下がらなかった。その後はユーロ/ドルの上昇に沿う形で上昇を続け、142円台を通り抜けさらに143円台を超えて、未明には144.08円まで上値を伸ばした。ユーロ高の勢いを保持して終値は143.97円(前日比+1.94円)。

レジスタンスは、
144.08円(10/04)
142.46円(10/03)
143.70円(09/22)

サポートは、 
141.94円(10/04)
141.52円(10/03)
140.75円(09/30)

主要指標 終値

出所:楽天証券作成