今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)

 今週は、さまざまな要因で投資は見送られるとの見方が多いようです。大きいのはFRB(米連邦準備制度理事会)の大幅利上げ観測と世界的な景気後退懸念が引き続き売り材料となります。また、月末、四半期末絡みの調整も予想されます。

 また、今週はユダヤ教の祭日が重なり、参加者が限られ積極的な投資は見送られる可能性があります。加えてウラジーミル・プーチン大統領のウクライナ侵攻を巡る部分的動員令も世界景気に懸念を与えます。

先週の動き

 週始めから20~21日のFOMCを控えて様子見の動きでしたが、20日(火)からは翌日のFOMCの結果発表を控えて金利上昇が重しとなり、この日は▲313ドル、21日(水)のFOMCでは予想通り0.75%の利上げだったが、11月、12月も積極的利上げの可能性から▲522ドルと大幅続落、22日(木)も景気後退懸念で▲107ドルと3日続落し、週末の23日(金)は、金利上昇、ドル高進行に加え、ゴールドマンサックスがS&P500の年末の見通しを4%低い水準に引き下げたことで、一時▲826ドル下げ、終値▲486ドルの2万9,590ドルと年初来安値を更新し、6月以来の3万ドル割れとなりました。

今週の指標:ドル/円

 今週は、もみあいの可能性。FRBは金融引き締めの長期化の方針で、ドル買い・円売りはただちに縮小する可能性は低いものの、政府・日本銀行の円買い介入が意識されてもみあいとなりそうです。ただし、市場介入は日本単独でなされているため円安阻止の効果は限定的とみられています。

先週の動き

 先週の予測では、FOMCでの利上げが大幅となれば円安が継続し、145円突破では、政府・日銀の円買い介入が実施される可能性があるとしました。

 21日(水)のFOMCでは、予想通り0.75%の利上げとなりましたが、さらに11月、12月にも積極的利上げの可能性が高まったことで、ドル/円は一時144.68円まで買われ、株価は利上げ継続を嫌気し、▲522ドルと大幅続落となりました。

 さらに22日(木)は、日銀が大幅金融緩和の現状維持を発表すると一時NY市場では145.90円まで円安が進みました。しかし、145円を突破したところで、政府・日銀はドル売り・円買い介入を行ったことで、ドルは急落し、一時140.36円まで円高が進みました。