今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)
現在のNYダウのチャートは、年初の1月5日の3万6,952ドルの高値からの調整で6月17日に2万9,653ドルまで下げ、ここから8月16日に3万4,281ドルまで反発し、ここで下げ幅の61.8%戻しとなって下落に転じています。
9月2日時点で3万1,182ドルまで下げています。目先の下値は7月14日の3万143ドルですが、ここを切ると6月17日の2万9,653ドルが意識されるところです。
20~21日のFOMCを控え、8日にジェローム・パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が金融政策を巡る討論会に参加予定で発言が注目となります。タカ派的発言があれば引き続き株式市場では売り材料となります。
先週の動き
先週のNYダウは、前々週末の8月26日(金)にパウエルFRB議長の講演を嫌気して▲1,008ドルの3万2,283ドルで引けましたが、その後も8月31日(水)に▲280ドルの3万1,510ドルまで4日続落となりました。9月1日(木)に3万1,219ドルまで下げて反発し、+145ドルの3万1,656ドルと5日ぶりに反発しました。
週末2日(金)のNYダウは注目の8月雇用統計は予想を下回ったことで、9月のFOMCでの大幅利上げが後退するとの見方で朝方は+370ドル上昇するものの、その後、ロシアが欧州向けの天然ガスのパイプラインの再開が延期されたことで世界の景気後退懸念で▲337ドルの急落となりました。
今週の指標:ドル/円
今週は、FRBによる金融引き締めの長期化の思惑から金利先高感を背景に、ドル買い・円売りは底堅い値動きとなりそうです。ユーロ圏では、欧州中央銀行による大幅利上げが見込まれるものの、リスク選好的なユーロ買い・米ドル売りが拡大する可能性は低く、ドル買い・円売りの材料となりそうです。
先週の動き
FRBによる利上げ継続の可能性が高まったことや、複数の経済指標が市場予想を上回ったことで、早い段階ではドル買いが強まり、24年ぶりに1ドル=140円台へ上昇しました。
しかし、2日には一時140.80円まで上昇しましたが、経済指標が市場予想を下回ったことで長期金利が低下し、ドル買いは一服して140.25円で引けました。