今週の予想
今週は、9月FOMCを20~21日に控え上値の重い展開が続く
今週も米国の金融引き締め懸念の台頭で、FOMC(米連邦公開市場委員会)を20~21日に控え、手掛けづらい状況が続くことになりそうです。また、例年9月に行われる日経平均株価採用銘柄の定期入替発表が近いとの観測があり、これに伴う売り圧力には注意が必要となります。
日経平均は、ダウ工業株30種平均と連動する傾向にあるのですが、週足のNYダウは週足チャートが調整入りとなっています。柴田罫線での9月1日の2万7,661円で「売転換」が出ています。NYダウは年初来高値3万6,952ドルから6月17日の2万9,653ドルまで下落し、8月16日に3万4,281ドルまで戻して、これは年初からの下げ幅に対する61.8%戻しとなっています。
その後、週足で足元9月2日に3万1,182ドルまで下落し、26週線に続き13週線を割り込んでいます。ここまで来ると7月14日の3万143ドルを切ると6月17日の2万9,653ドルが意識されることになります。そうなると日経平均は2万7,500円水準以下なら、どこでも反発しておかしくないところですが、下値模索が続くことになります。
今週の指標:日経平均株価
今週の日経平均は、NYダウの動きをみながらの展開となります。9月1日に2万7,661円で柴田罫線では「売転換」となっており、足元は9月2日の2万7,570円まで下げてきています。目先は8月2日の2万7,530円ですが、ここを切るともう一段下がる可能性がでてきます。
当面は3月9日の2万4,681円、6月20日の2万5,520円を結ぶ下値抵抗ラインにサポートされることになります。
先週の動き
先週は、8月17日の2万9,222円をピークにしての調整の中で、8月26日(金)にNYダウの▲1,008ドルの急落を受けて、29日(月)の日経平均も▲762円と3日ぶりの大幅反落となり、2万7,878円と2万8,000円を割り込みました。
ここからいったん翌日の30日(火)に+316円の2万8,195円と反発しましたが、9月1日(木)には▲430円の2万7,661円で売転換が出現しました。このまま下げて8月2日の2万7,530円を終値で切るともう少し下が出てきます。
週末の2日(金)は、前日のNYダウが5日ぶりに反発したことで、一時+110円の2万7,772円まで上昇しましたが、その後は先日の終値をはさんだもみあいとなり▲10円の2万7,650円で引けました。
今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)
現在のNYダウのチャートは、年初の1月5日の3万6,952ドルの高値からの調整で6月17日に2万9,653ドルまで下げ、ここから8月16日に3万4,281ドルまで反発し、ここで下げ幅の61.8%戻しとなって下落に転じています。
9月2日時点で3万1,182ドルまで下げています。目先の下値は7月14日の3万143ドルですが、ここを切ると6月17日の2万9,653ドルが意識されるところです。
20~21日のFOMCを控え、8日にジェローム・パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が金融政策を巡る討論会に参加予定で発言が注目となります。タカ派的発言があれば引き続き株式市場では売り材料となります。
先週の動き
先週のNYダウは、前々週末の8月26日(金)にパウエルFRB議長の講演を嫌気して▲1,008ドルの3万2,283ドルで引けましたが、その後も8月31日(水)に▲280ドルの3万1,510ドルまで4日続落となりました。9月1日(木)に3万1,219ドルまで下げて反発し、+145ドルの3万1,656ドルと5日ぶりに反発しました。
週末2日(金)のNYダウは注目の8月雇用統計は予想を下回ったことで、9月のFOMCでの大幅利上げが後退するとの見方で朝方は+370ドル上昇するものの、その後、ロシアが欧州向けの天然ガスのパイプラインの再開が延期されたことで世界の景気後退懸念で▲337ドルの急落となりました。
今週の指標:ドル/円
今週は、FRBによる金融引き締めの長期化の思惑から金利先高感を背景に、ドル買い・円売りは底堅い値動きとなりそうです。ユーロ圏では、欧州中央銀行による大幅利上げが見込まれるものの、リスク選好的なユーロ買い・米ドル売りが拡大する可能性は低く、ドル買い・円売りの材料となりそうです。
先週の動き
FRBによる利上げ継続の可能性が高まったことや、複数の経済指標が市場予想を上回ったことで、早い段階ではドル買いが強まり、24年ぶりに1ドル=140円台へ上昇しました。
しかし、2日には一時140.80円まで上昇しましたが、経済指標が市場予想を下回ったことで長期金利が低下し、ドル買いは一服して140.25円で引けました。
先週の結果
先週の日経平均は、NYダウの下げに連動し、2万8,000円割れて下値模索へ
先週の予測では、NYダウの動きをみながら、日経平均は下値を確認することとしました。日経平均は、NYダウと連動しやすいので前々週末26日(金)の▲1,008ドルの3万2,283ドルは、24日(水)の3万2,828ドルを切ったので再調整となるため、日経平均も24日の安値2万8,282円を試すことになるとしました。
結果的に週始めの29日(月)に一気に2万8,000円を切って2万7,788円まで下げ、終値では▲762円の2万7,878円となりました。30日(火)は、下げすぎから+316円の2万8,195円と反発するものの、31日(水)は▲104円と反落し、9月1日(木)は、8月2日の安値2万7,530円を試す動きとなり、2万7,589円まで下げて、終値は▲430円の2万7,661円で引けました。
週末の2日(金)は、前日のNYダウが5日ぶりに反発となったことで、+94円で寄り付き、+110円の2万7,772円まで上げたものの、8月雇用統計への警戒感強く、買いは続かず先物売りで▲90円の2万7,570円まで下げ、その後は前日、終値をはさんだもみあいとなりました。
9月1日に柴田罫線では2万7,661円で「売転換」となっており、8月2日の2万7,530円を切ると、もう一段下が視野に入る可能性があります。
あるチャート分析では、1990年以降で9月以降に年間の最安値を更新している年は12回あり、そのうち10回までは9月までに株価は年間の最安値に近い値位置まで下げているそうです。確率からは9月はFOMC(20~21日)があり要注意となります。
週末の米国市場は、積極的な米利上げ懸念から大幅反落となりました。注目の8月雇用統計は、失業率の悪化など内容がそれほど良くなかったことで、9月のFOMCでの大幅利上げ見通しが後退し、米株3指標は大幅上昇スタートとなりました。
しかし、FRBの積極的利上げは変わらないとの見方やロシアが欧州向け天然ガスのパイプラインの再開を延長したことで、世界景気の悪化懸念で、NYダウは▲337ドルと反落し、米株3指標とも大幅下落となりました。為替は、1ドル=140.79円と24年ぶりの円安更新が続きシカゴの日経先物は▲145円の2万7,515円でした。
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