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著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「【日本株】ナスダック・日経平均 下値模索 9月の米利上げに不安」
ジャクソンホール・ショックで世界株安
先週(8月29~9月2日)の日経平均株価は1週間で990円下落して2万7,650円となりました。
8月26日のジャクソンホール会議でジェローム・パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が「インフレ抑制のためには、家計や企業に痛みを与えても金融引き締めをやり続けないとならない」と発言したことを受けて、米景気ハードランディングの不安が高まり、ナスダック総合指数が急落。世界株安となる中で、日経平均も急落しました。
ナスダック・日経平均の動き比較:2019年末~2022年9月2日
このコラムで毎週お伝えしている通り、世界の株式市場の最大の注目点は、急速に減速してきた米景気がソフトランディングするかハードランディングとなるか【注】にあります。
【注】米景気ソフトランディング・ハードランディング
◆ソフトランディング・シナリオ:米景気減速によってインフレが沈静化に向かい、米利上げの早期停止が視野に入る。米景気はリセッション(景気後退)入りすることなく持ち直し、緩やかな景気拡張が続く。
◆ハードランディング・シナリオ:米景気が減速しても高水準のインフレが続く。FRBは景気を犠牲にしてでもインフレ抑制を目指して急ピッチの引き締めを続ける。インフレと金利上昇を受けて、米景気がリセッション入りする。
パウエルFRB議長が、インフレ抑制のために景気を犠牲にする強硬姿勢を示したことで、金融市場のソフトランディング期待は打ち砕かれ、当面、世界的に株は下値模索が続く可能性があります。
世界の株式市場にとっての不安材料は、米景気ハードランディングだけではありません。以下も不安視されています。
【1】中国の不動産バブル崩壊・中国景気悪化リスク
【2】エネルギー危機長期化、欧州景気悪化リスク
【3】中ロ接近、米欧との対立深まり、世界経済分断のリスク
【4】台湾有事リスク
ナスダック・日経平均とも、短期的に下値模索が続く可能性があります。