インド株式への分散投資を資産形成に取り込むには

 実際にインドへの投資を検討するにあたっては、個別銘柄のリスクや比較的高い取引コストの壁があります。そこで、具体的な分散投資ツールとしてインド株式全体の成長に沿う投資成果を目指す東証上場ETF(1678)をご紹介します(図表3)。

 本ETF(上場投資信託)のベンチマークはインドのCNX Nifty 50指数(円換算)です。インドのナショナル証券取引所に上場する企業のうち時価総額、流動性、浮動株比率などで選定された主要50銘柄で構成されています。同ETFは売買コストが高い現物株式に投資するのではなく、シンガポールで取引されているNifty50指数先物に投資している点が特徴です。同ETFの運用純資産は約147億円となっています(運用:野村アセットマネジメント)。売買単位は100口単位となっており、直近の単価269.70円(17日終値)をもとに試算すると、売買金額として2万7千円程度からインド株式に分散投資するのと同じ効果が期待できるポートフォリオを保有できます。

 なお、同ETFの「過去3年騰落率(年率平均)」は+21.9%となっています(17日時点)。長期目線に立った国際分散投資の「コア・サテライト戦略」におけるサテライト部分(新興国株式への分散投資)の役割を担う手軽なツールとして注目したいと思います。

<図表3>インド株式への分散投資効果を目指すETFに注目

出所:Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2020年1月初~2022年8月17日)


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