優待株選びの必須ツール「株主優待検索」を活用しよう!

 コロナ第7波が日本全土を席巻しているものの、行動制限にはつながらず、リオープン(経済再開)景気が活発化しています。

 コロナ禍で長らく低迷傾向にあった外食、スーパー、小売り、旅行関連の優待株などにも、株価反転上昇の気配が出てきました。

「秋の優待株祭り」として知られる9月優待株。生活に役立つ有望人気銘柄を、安値で仕込むには、いいタイミングといえるかもしれません。

 そこで、楽天証券が誇る優れものツール「株主優待検索」を使って、お目当ての優待株を探してみましょう!

「株主優待検索」なら、さまざまな条件を入力することで、お目当ての優待をドンピシャ検索できます。

 画面左側の「検索条件を指定」欄では、「10万円以下」「優待内容別」「優待確定月」「優待獲得に必要な最低金額」「つなぎ売り(の有無)」(※)「上場市場」「こだわり条件」などで条件検索が可能です。

※つなぎ売り…現物買いと信用売りを同時に行って、価格下落のリスクを防ぎながら優待の権利取得を狙う取引方法。別名「クロス取引」とも呼ばれる。つなぎ売りの注意点について詳しくは、楽天証券ウェブサイト『リスクを抑えて株主優待を獲得する「つなぎ売り」について』 をご覧ください。

 また、右上の「並び替え」タブを使うと「人気順」「優待獲得最低金額 低い順」などに並べ替えできます。

 優待確定月が「9月」の銘柄は394銘柄。検索条件を追加して、有望銘柄を絞り込んでいきましょう。

「10万円以下」「人気順」で検索!

 今回は、優待株投資を始めたいと思っている初心者の方でも購入しやすい「10万円以下」の少額投資が可能な銘柄を絞り込みます。

 さらに、銘柄を「人気順」に並べることで、優待内容が魅力的で投資家からの人気が高い銘柄を抽出します。

 ニつの検索条件を追加したところ、394銘柄の9月優待株のうち、114銘柄が残りました。

「株主優待検索」では、「人気順」で並べ替えを行うと、楽天証券に開設された口座の中で投資家の保有率が高い銘柄が自動的に上位にランクされます。

 その中には、株主優待というより、株主配当金や株の値上がり益を目的に保有されていると思われる銘柄も含まれています。

 そうした銘柄には、優待内容がそれほど魅力的でないものも含まれます。

 そこで、今回はトウシル編集部が上記の114銘柄から厳選した「10万円以下で買え、しかも優待内容が充実した人気優待株ベスト5+α」をご紹介しましょう。

人気No.1はヤマダホールディングス(9831)!

 栄えある人気No.1に輝いたのは、5万円前後の資金で購入可能な家電量販店のヤマダホールディングス(9831)です。

 検索結果画面を見ると、ヤマダホールディングスの優待内容や権利確定月、何月何日までに株を購入すると、次回の優待がもらえるかを示した次回権利付最終日、優待獲得に必要な最低金額などが、優待品の写真といっしょに表示されます。

 画面右の「お気に入り」をクリックすれば、楽天証券のポートフォリオ銘柄やお気に入り銘柄として登録できます。

 日々の株価を定期チェックしたり、銘柄比較したりするのにたいへん便利です。

 銘柄紹介欄の中の「優待内容」のラインをクリックすると、楽天証券の「国内株式銘柄検索」に自動接続。株主優待の詳しい内容がわかるページに飛ぶことができます。

 ヤマダホールディングスは9月末、3月末に株式を保有していると、店舗で利用できる買物割引券がもらえる年2回の優待銘柄です。

 100株保有(投資金額4万8,000円)の場合、9月末の株主には500円券2枚の計1,000円分、3月末には500円券1枚がもらえます。

※優待獲得に必要な最低金額は7月29日の株価をもとに計算。以下全て同じです。

 優待券は、全国の「ヤマダデンキ」の店舗などで1,000円以上の買物をする時に、買物額1,000円につき500円分の優待券1枚を利用できます。

 同社の前期2022年3月期の業績は、コロナ禍による時短営業などが足を引っ張り、減収減益でした。しかし、今期2023年3月期は増収増益予想。発行済株式の実に23.9%に相当する2億株を上限にした自社株買いを表明したことで株価も急騰しています。

 現在も上昇傾向が続いているので、買物優待券だけでなく、株の値上がり益にも期待できそうな点も魅力といえるでしょう。

10万円以下で買える人気優待株はこの銘柄!

2 アトム(7412)

 2位は回転寿司チェーンのアトム。100株(投資金額8万1,700円)で、9月・3月末の年2回、各2,000円分の優待ポイントがもらえます。

 ポイントは、同社のチェーン店「ステーキ宮」「海鮮アトム」「本格焼肉カルビ大将」などの店舗で利用可能。さらに、同社の親会社である飲食チェーン・コロワイドグループの居酒屋「甘太郎」「北海道」「やきとりセンター」、同じくコロワイド傘下のカッパ・クリエイト「かっぱ寿司」などでも使えます。

 利用できる飲食店がたくさんあり、投資金額に対する費用対効果がとてもいい点が人気の理由でしょう。

 コロナ禍から回復する今期2023年3月期は営業利益の黒字転換も見込まれ、株価も底打ち気配が濃厚です。

3 TOKAIホールディングス(3167)

 3位はLP(液化石油)ガスの販売が主力事業で、東海圏でインターネット接続サービスなども多角展開するTOKAIホールディングスです。

 100株(投資金額8万8,700円)の投資で、9月末・3月末に「富士の天然水さらり」500ml×12本、クオカード500円分、グループレストラン食事券1,000円分などから1点を選べます。

 特に天然水は量も多く、「お水系優待」としてベテランの優待株投資家からも人気です。

 同社の今期2023年3月は増収減益予想ですが、資源価格高騰を背景に主力のLPガスの値上げが浸透すれば収益拡大につながる可能性も。

 株価も900円台から底打ち反転基調にあります。

4 東急不動産ホールディングス(3289)

 4位は首都圏が地盤の不動産会社・東急不動産ホールディングス。

 100株(投資金額7万1,800円)で、9月・3月末の年2回、同社傘下の「ホテルハーヴェスト」(国内17カ所)に優待割引価格で宿泊できます。ゴルフ場・スキー場やフィットネスクラブ「東急スポーツオアシス」を割引価格で利用できる特典もついています。

 ハードルが少し高くなりますが、500株を3年以上保有した3月末の株主には、2,000円相当のカタログギフト優待もあり。

 同社は経営が安定した電鉄系不動産会社ということもあり、株主配当利回りが高いことも魅力です。今期2023年3月期は1株あたり18円の株主配当予想。

 配当利回りは2.5%に達します(※)

※2022年7月29日の株価終値718円で計算した場合。

 地価上昇で、ここ2年半近く、株価も上昇トレンドが継続しています。株価や業績が安定していて、配当利回りの高い優待株は長期保有に最適です。

 優待内容だけでなく、株価が上昇トレンドか、配当利回りが高いか、も優待株選びの大切な基準。その意味で東急不動産ホールディングスは株価、配当、優待の3拍子がそろった優良株といえるでしょう。

5 ソースネクスト(4344)

 5位は、ウイルスセキュリティなどのソフト販売を手がけるソースネクスト。

 100株(投資金額2万3,600円)で、同社サイトのソフト購入に使える特典ポイントが9月末には1,500円分、3月末には1,000円分もらえます。

 1年以上継続保有すると、9月末には500円分、3月末には1,000円分の追加ポイントも贈呈されます。

 同社からソフトをよく購入する人には魅力的な優待といえるでしょう。

 同社は減収が続いて株価も低迷していますが、今期2023年3月期は大幅増収で赤字縮小が見込まれています。