2019年の経験。FF金利と米10年金利が逆転

 2019年にも、米国で長短金利の逆転が起こっています。2018年は年後半にかけて、製造業中心に世界景気に減速感が強まりました。にもかかわらず、FRBは2018年に4回の利上げを行いました。景気減速が鮮明になる中で、利上げを続けたために、2019年には、以下の通り、長短金利の逆転が起こりました。

<米10年・2年・3カ月金利の推移:2018年1月2日~2019年8月16日>

出所:QUICKより楽天証券作成

 2019年は、FRBが急速に利下げすることで、米景気が持ち直す期待が出る中で、2020年にコロナショックが起こって米景気は後退期入りしました。

 2022年はどうなるでしょう? FRBが利上げを停止して、米景気はソフトランディングするのでしょうか? あるいは、FRBは大幅利上げを続けて、長短金利の大幅逆転が起こり、米景気はリセッション入りするのでしょうか?

 米景気とFRBの金融政策のスタンスの変化を、慎重に見ていく必要があります。