なぜ今FIREが注目されるようになってきたのか?

 以前の日本では、同じ会社に勤めていれば給与も上がり、昇進していくことが一般的でしたが、現在はコロナ禍で在宅勤務のように働き方が変わったり、生活の仕方も大きく変化してきました。

 以前から、ワークライフバランスや、仕事よりもプライベートを充実させるという考え方は広まっていましたが、コロナ禍になって一層、自分の人生を見つめ直すようになったことも理由のようです。

 ただ、本気で30代に経済的自立を実現しようと思うなら、10代、20代から他の人よりも多くの収入を得る努力がいるでしょう。多くの場合は大きな資金を貯めて、これを元手にした投資で得られる、平均年4%の運用益を前提に、経済的に自由になるという話が多いようです。

 しかし、現実的には年間200万円(税引前)を受け取るためには5,000万円、年間400万円(税引前)なら1億円以上の投資資金が必要となります。

 そのため、現実的にアーリーリタイアを考えている人からは、30代ではなく「定年よりも早めに退職するためにはどうすればいいか」という相談が多く寄せられています。

 また、完全に仕事をしない本来のFIRE以外にも、『FIRE最強の早期リタイア術』ではいくつかのタイプが紹介されています。

タイプ 方法
サイドFIRE 本業をリタイアした後、運用益だけでなく、副業でも収入を得ていくことで、FI(経済的自立)を目指す方法
パーシャルFI 「パーシャル」 とは、一部分、部分的なという意味。仕事は辞めず、柔軟な働き方に変えることで、セミリタイアを目指す方法
地理的アービトラージ ある程度の資産を貯めてから仕事を辞め、地方や国外など物価が安い場所に移動し、支出額を減らす生活をすることでFIを目指す方法

 メディアや本で取り上げられる人は、サイドFIREを目指している人が多いようですが、現実的なFIREを目指すとしたら、パーシャルFIや地理的アービトラージとなりそうです。

 ここからは、どのタイプのFIREを目指すにしても、押さえておくべきポイントと注意点をお伝えします。