S&P500はどこで底打ちとなるのだろうか?
日本を除く世界が金融引き締めへと急ぐ中、金融市場は激しい混乱に見舞われている。市場参加者の多くが相場はどこで下げ止まるのか一喜一憂しているが、バンク・オブ・アメリカのブル&ベアインディケーターは0という極端な恐怖に到達したにもかかわらず、バンク・オブ・アメリカは「売りは始まったばかり」と警鐘を鳴らしている。
バンク・オブ・アメリカのブル&ベアインディケーター
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ではS&P500種指数はどこで底打ちとなるのだろうか? バンク・オブ・アメリカによると、過去140年間を振り返ると19回の弱気相場があり、その平均価格下落率は37.3%で、ピークから底打ちまでの平均日数は289日だったとしている。もちろん過去の実績は将来を示すものではないが、過去の経験則を当てはめるとすれば次の通りとなる。
今年1月の高値4,796をピークとすると、S&P500は3,000近辺まで値下がりし、10月ごろまで波乱の展開が続くことになる。ウォール街は2022年の大半を「インフレ・ショック」、「金利ショック」、「景気後退ショック」とともに過ごすことになりそうだ。
米国株式市場における弱気相場の歴史(S&P500)
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2022年のS&P500、NYダウ、ラッセル2000、ナスダック100のパフォーマンス
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S&P500CFD(日足)
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出所:楽天MT4・石原順インディケーター
景気循環と株式の循環を比較し、世界金融危機(リーマンショック)時の前後にどのタイミングでどのセクターが買われたのかをまとめたのが次のチャートである。
現在、エネルギー株が他のセクターに大きくアウトパフォームする展開となっている。もし世界金融危機時と同様に、エネルギーが買われたところが相場のトップであるとするならば、次に買われるセクターは「生活必需品」と「ヘルスケア」になる。
世界金融危機(リーマンショック)時における景気循環と株式の循環
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出所:石原順
効果もないのに、砂漠に水をまくような利上げやQT(量的引き締め)をFRB(米連邦準備制度理事会)は前のめりになって推進している。これはFRBの大失策となるだろう。
米国株の不安定な動きが続く中、多くの投資家は株価の下落がどこまで続くのか不安に感じている。過去の歴史を参考にするとすれば、下げ相場はまだ始まったばかりかもしれない。株式市場は連邦準備銀行の総資産と連動している。次の大きな買い場はQE5(量的緩和)待ちとなる。
連銀の総資産・QEとS&P500の推移
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出所:リアルインベストメントアドバイス