外国人の日本株売買スタンス定まらず

 本コラムで繰り返しお伝えしている通り、日本株を動かしているのは過去30年、外国人投資家です。外国人は買う時は上値を追って買い、売る時は下値を叩いて売るので、

【1】外国人が買い越す月は日経平均が上昇し、外国人が売り越す月は日経平均株価が下落する傾向が鮮明です。
【2】日経平均が新高値を取るのは外国人の買い、新安値を取るのは外国人の売りによる傾向が鮮明です。

 日本株の動きを予想する時、「外国人から日本がどう見えているか」を常に考える必要があります。私はファンドマネージャー時代、欧米の年金基金や中東・アジアのソブリンウェルスファンドとしばしば日本株の見方について議論してきました。その経験からわかっていることを言いますと、まず外国人投資家は日本の政治を良く見ています。

 資本主義の構造改革・成長戦略を推進する自民党が選挙で勝って支持率が高まり強いリーダーシップを発揮する時に日本株を積極的に買ってきます。自民党の支持率が低下する時には、日本株を売ってきます。

 以下、外国人投資家の気持ちを咀嚼(そしゃく)しつつ解説しています。