今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)

 相場の底入れ感がまだないため、FOMCが注目となります。これまでFOMCの予想では、6月、7月は0.5%の利上げで、目先はピークとの見方が多くありました。

 しかし先週10日(金)に予想を超える5月CPIを受けて、NYダウは▲880ドルと急落しており、8月以降もより強い利上げ見通しが出てくると調整が続くことになります。今年5月20日の安値3万635ドルを試す局面が想定されます。

先週の動き

 先週の予測では、中旬にFOMCを控え市場はすでに織り込んでおり、様子見となって動きづらい展開になるとしました。市場はFRB(米連邦準備制度理事会)による積極的な利上げを警戒している部分があり、インフレの加速が注意されています。

 週前半は米長期金利の低下を好感し、NYダウは続伸しましたが、8日(水)には10日の5月CPIの発表を前に景気減速懸念が高まって▲269ドルの3万2,910ドルとなり、9日(木)にはさらに▲638ドルの3万2,272ドルの大幅続落となり、週末10日(金)も5月CPIの結果を受けて、利上げ加速懸念からNYダウは▲880ドルと3日大幅続落となりました。

今週の指標:ドル/円

 今週は、FOMCで0.5%の追加利上げが予想されるが、すでに織り込み済み。しかし、日銀の金融緩和方針は継続の方向なので日米金利差拡大からのドル買い・円売りは継続しそうです。ドル/円は134円台に浮上しており、2002年1月につけた終値で135.15円が視野に入ってきています。

先週の動き

 先週の予測では、FRBは6月、7月と0.5%の追加利上げを計画しており、金利先高感を背景にドル買い・円売りが続く可能性が高いとしました。想定通り7日(火)は20年2カ月ぶりの133円台の円安となり、ドルは底堅く推移し、週後半は5月CPIが予想を大きく上回り、1ドル=134.54円のドル高・円安となり、週末は134.42円で引けました。