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荒れる?3月相場とバブル相場の賞味期間
石原 順
外為市場アウトルック
数社の海外ファンド運用に携わる現役ファンドマネージャー・石原順のレポートです。相場の周期および変動率を利用した独自のトレンド分析や豊富な海外情報ネットワークを用いて、為替市場のい…

荒れる?3月相場とバブル相場の賞味期間

2012/3/1
数社の海外ファンドの運用を担当する現役ファンドマネージャーとして活躍する石原順氏による外国為替市場レポート「外為市場アウトルック」。お客様の投資のヒントにお役立てください。
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昨日はECBのLTRO2(2回目の3年物資金供給オペ)が行われ、800行が5,295億ユーロを落札した。市場予想の中央値の数字で、短期的には材料出尽くし相場となっている。この長期資金供給オペに対しては、例によってドイツが反対(無制限の量的緩和はモラルハザードを助長する)していることから、欧州国債金利の上昇や欧州株安と言った状況に追い込まれない限り、とりあえず打ち止めという観測となっている。しかし、12月と2月で米国のQE2を超える流動性の供給が行われており、しばらく相場の下支え要因となるだろう。

米国時間にはバーナンキFRB議長の下院議会証言が行われた。バーナンキ議長は原油価格やガソリン価格の上昇に対して難色を示し、QE3に対してはなんらの示唆もしなかったため、ゴールド急落・米株安・米金利上昇・ドル高でマーケットは反応した。

米国株が高いうちは伝家の宝刀であるQE3が温存される。マーケットではQE3の後ズレ観測を背景に、ドル上昇の見方をとるトレーダーが増えているが、今のところドルインデックス、ユーロ/ドル、ゴールドともにトレンド相場とはなっていない。

ユーロ/ドル(日足) LOTOはユーロ安要因だが、レンジっぽい動き

上段:26日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:13日移動平均線(赤)・21日移動平均線(青)・21日ボリンジャーバンド1σ(茶)2σ(赤)・一目均衡表雲(ピンク)9日RSI40-60(桃色=買い相場・水色=売り相場)


(出所:石原順)

ドルインデックス先物(日足) いまのところ、方向性なし

上段:26日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青)
下段:13日移動平均線(赤)・21日移動平均線(青)・21日ボリンジャーバンド1σ(茶)2σ(赤)・一目均衡表雲(ピンク)9日RSI40-60(桃色=買い相場・水色=売り相場)


(出所:石原順)

ゴールド(日足) 上へのトレンド相場を期待したが…昨年5月から13日移動平均線を割れる度にファンドのぶん投げが出る

上段:26日ADX(赤)・26日標準偏差ボラティリティ(青) 下段:13日移動平均線(赤)・21日移動平均線(青)・21日ボリンジャーバンド1σ(茶)2σ(赤)・一目均衡表雲(ピンク)9日RSI40-60(桃色=買い相場・水色=売り相場)


(出所:石原順)

現在、世界中で始まっている超金融緩和によってバブル相場が展開されているわけだが、財政出動が出来ないので実体経済はなかなか良くならない。現在の相場は超金融緩和環境の中で、ファンドマネーやバブル資金が踊っているだけである(超金融緩和で時間稼ぎをしているうちに業績相場に移行できればよいのだが…)。2012年の相場は、「カネ余りと運用難」という事情を抱えているファンド勢によって、「リスク資産押し上げ相場」と「ぶん投げ相場」が繰り返されるだろう。

ドル/円相場は20カ月移動平均線を月足終値で上抜けた。これは2005年5月以来のことである。週足も一目均衡表の<雲>の上で推移している。中期的な円安転換への可能性がやっと見えたというところだ。今後の推移を注意深く見守りたい。

ドル/円(月足) 20カ月移動平均線(青)1988~2012年 最難関を突破!


(出所:石原順)

ドル/円(週足)と一目均衡表の<雲> 1987~2012年 最難関を突破!


(出所:石原順)

バブル相場の醍醐味は「買われすぎという相場の異常な部分」を取りに行くことだ。この異常な部分こそ、本当に強い相場である。ただし、買われすぎた分の反動(下落)も大きい。これに対処するには、ストップ・ロス注文を置くしかない。また、利食いの場合は、トレール注文で利食い価格をずらしながら相場について行くのがよいだろう。

筆者の相場認識では、「ドル/円相場では21日ボリンジャーバンド+1σの外側」・「日経平均株価では18日移動平均線の+3%乖離線の外側」が異常な部分(バブル)である。したがって、ドル/円も豪ドル/円も利食いポイントは21日ボリンジャーバンド+1σの内側となる。日経平均株価の場合は18日移動平均線の+3%乖離線の内側である。相場が日足の終値で以下のチャートの黄色いゾーンまで下がってくると、バブル(異常な)相場の継続はあやしくなる。これはあくまで筆者のやり方であって、参考事例に過ぎないことを断っておく。

相場で一難大切なのは「相場観」ではなく、「損切り」と「マネーマネージメント(ポジション調整)」である。為替市場の3月相場はボラティリティ(相場の変動率)が高い。「1年で最もよく動く月」として知られている。相場が自分のポジションと反対に動いた防御として、あらかじめ計算された損切りポイントに注文を置いておくことが必要となろう。

ドル/円(日足) トレンド継続も、目先は買い疲れ感が…

上段:26日標準偏差ボラティリティ
下段:21日ボリンジャーバンド1σ(緑)・13-21日移動平均バンド(紫)


(出所:石原順)

豪ドル/円(日足) トレンド継続も、目先は買い疲れ感が…

21日ボリンジャーバンド1σ(緑)・13日移動平均バンド(赤)・21日移動平均線(青)


(出所:石原順)

日経平均株価(日足) 18日移動平均乖離+3%ラインを相場が終値で割り込むと、超強気相場はいっぷく?

上段:26日標準偏差ボラティリティ
下段:18日移動平均線3%乖離(青)


(出所:石原順)

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