今週:米国巨大IT企業の決算や経済指標に注意!

 今週は、日本時間の26日(火)にマイクロソフト(MSFT)アルファベット(グーグルの親会社:GOOGL)、27日(水)にメタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック:FB)、28日(木)にアップル(AAPL)アマゾン・ドット・コム(AMZN)が決算発表します。

 5社あわせて「GAFAM(ガーファム)」と呼ばれる米国巨大IT企業の決算発表時間は、いずれも日本市場が始まる直前の早朝です。

 予想外に悪い決算の場合、日本のハイテク株も巻き添えを食って急落する可能性が高いでしょう。

 実際、2月初旬には、メタ・プラットフォームズの決算が予想を下回り、一夜で時価総額約29兆円が消失。日本市場も急落に見舞われました。

 同社の株価は2021年9月高値からすでに半値以下まで下落しています。

 米国株の上昇を支えてきたGAFAMですが、アルファベット、アマゾン、アップル、マイクロソフトの残り4社にも成長鈍化の兆しが出てくると大変です。

 10年以上、世界最強のパフォーマンスだった米国株も曲がり角を迎えるでしょう。逆に、好決算で不安を一時的に払拭(ふっしょく)する可能性もあります。

 今週発表の米国経済指標では、26日(火)の4月消費者信頼感指数、28日(木)の2022年1-3月期GDP(国内総生産)速報値、29日(金)の3月個人消費支出のPCE価格指数が注目です。

 特に29日(金)のPCE価格指数の結果次第では、40年ぶりの物価高を抑えるために5月だけでなく6月、7月のFOMCでも0.5%、ひょっとしたら0.75%の利上げを行う市場見通しが高まりそうです。

 日本市場は29日(金)以降、5月2日(月)と6日(金)を除いてゴールデンウイークの連休に突入。

 GW中には米国のFOMC、GW明けの5月9日(月)はロシアの対独戦勝記念日があります。

 ロシアの軍高官がウクライナ東部だけでなく、南部の港湾都市オデーサ(オデッサ)への侵攻や隣国モルドバにまで軍事介入する意向を示すなど、戦争の深刻化、長期化がとても心配です。

 あまりにも見通しが悪すぎることもあり、連休前には機関投資家が株の保有ポジションを減らす可能性もあります。

 株安が一段と進むリスクもありえるので十分に注意しましょう。