今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)

 先週の予測では、FRBの利上げ加速観測があり、また、ロシア・ウクライナ戦争も不透明さが増しており、株価の上値は重いとしました。しかし、第2四半期に入り期待がもてるため大きな下げはないとの見方をしました。

 結果的には、FRBの金融引き締めの強化を受けて、これを織り込みながらもみあいとなっています。NYダウは4月5日(火)の3万5,112ドルを高値にもみあっていましたが、その後は、7日(木)にはザラ場で3万4,190ドルまで下げて長い下ヒゲを出して戻してもみあい8日(金)は+137ドルの3万4,721ドルで引けました。

 今週は、金融の引き締めを皮切りに、決算シーズンがスタートします。急速な金融引き締めと同時に景気減速への警戒感が強まる中、堅調な決算内容が相場を支えることに期待。ただ、今週は15日(金)が休場となるため、持ち高調整が先行する可能性があります。

 FRBは3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録で年内数回の0.5%の利上げと保有資産の月額950億ドル規模の縮小が適切としています。

 2017~2019年の2倍のスピードの縮小となります。セントルイス連邦準備銀行ブラード総裁は年内の政策金利を3~3.25%に引き上げるべきと主張しています。今後は、経済がこのペースの引き上げに耐えられるほど強い基調を維持できるかどうかとなります。

 これを考えると3万6,000ドルは上値のフシとなる可能性があります。当面は3万4,000~3万6,000ドルのレンジでの動きが想定されます。