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著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
利回り3.7~4.9%、3メガ銀行「買い」継続!金利上昇・好業績を受けて株価上昇

3メガ銀行の買い判断を再確認

 今年に入って、日経平均株価がさえない中、3メガ銀行の株価が大幅に上昇しています。昨年に続き、3メガ銀行が日経平均を大幅に上回る上昇となっています。

3メガ銀行の株価騰落率、日経平均と比較:2021~2022年(2月8日まで)

出所:QUICKより楽天証券経済研究所が作成

 メガ銀行の株価が好調な理由は主に2つあります。

【1】業績好調:コロナ禍でも好業績、三菱UFJは今期純利益が最高益となる見込み。
【2】金利上昇:ドル長期金利が1.9%台に。金利があがると金融株が買われる。

 株価は大きく上昇したところですが、現水準でも割安で、買いの判断は変わりません。これまでと同様、投資魅力が高い順に、【1】三菱UFJ FG(8306)【2】三井住友FG(8316)【3】みずほFG(8411)と判断しています。

 3メガ銀行の今期第3四半期まで(2021年4-12月期)の決算が出そろいました。その内容をレビューします。与信コスト(貸倒償却+貸倒引当金繰り入れ)の減少によって、好調な決算でした。

 特に好調なのが、三菱UFJです。今期純利益が1兆500億円と最高益を更新する目標を発表していますが、第3四半期までで1兆703億円とすでに通期の目標を超えています。次に好調なのが、三井住友FGです。やや回復が見劣りするのが、みずほFGでした。

 3社とも、株価は上昇したものの、以下の通り、2月8日時点でPER(株価収益率)・PBR(株価純資産倍率)・配当利回りで見て、きわめて割安な株価評価となっています。

3メガ銀行株の株価バリュエーション:2022年2月8日時点

コード 銘柄名 株価:円 配当利回り PER:倍 PBR:倍
8306 三菱UFJ FG 751.6 3.7% 9.2 0.53
8316 三井住友 FG 4,408.0 4.8% 9.0 0.49
8411 みずほFG 1,639.0 4.9% 7.8 0.43
出所:各社決算資料より作成。配当利回りは2022年3月期1株当たり年間配当金(会社予想)を2月8日株価で割って算出。1株当たり配当金は、三菱UFJ28円、三井住友FG210円、みずほFG80円。PERは、2月8日株価を22年3月期1株当たり利益(会社予想または会社目標)で割って算出