今日の為替ウォーキング

今日の一言

最も重要なことは「勝つ」こと。すべてが勝利に帰結する - アイルトン・セナ

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 2022年1月のレンジは113.47円から116.35円。値幅は2.88円。 

 1月は115.05円からスタート。年明けの円安スタートダッシュで4日に116.35円まで一気に上昇したものの、あっという間に失速。116円台は、米雇用統計の発表があった7日が最後となりました。

 2022年のマーケットを動かす材料。それは中央銀行の「先が読めない」金融政策。日銀が政策決定会合で2%物価目標の達成を待たずに「利上げ」する可能性があるとの観測記事が出たことで、月半ばに113円台前半まで円高。もっとも、日銀が本気で検討していたところで、日本の株式市場のパニックを想像すると、日銀総裁は利上げの「り」も口にできるわけがない。一方で米国は3月利上げの可能性が濃くなるなかで、金利差ではドルが断然有利ということで115円まで戻しました。

 しかし、米長期金利1.8%を超えるあたりから、金利上昇はコロナ禍から立ち直る米経済を象徴する「リスクオン」から、株式市場にマイナスの「リスクオフ」へと見方が切り替わった。FOMC(米連邦公開市場委員会)が金融政策正常化へ向かって進むスピードがあまりにも速いことを心配した米株式市場が大幅下落。ドル/円は円高に動き、27日に113.47円をつけました。

 FOMC(米連邦公開市場委員会)は25、26日に行われた1月定例会合において、米経済がこれ以上の高次元の金融支援を必要としなくなったとして、利上げ開始が近く適切になるとの認識を示しました。そして利上げ開始後にはバランスシート縮小を行うことも示唆。

 FRB(米連邦準備制度理事会)は3月の(0.25%ではなく)0.5%利上げを含め、今年すべての会合で利上げする可能性を否定していない。我思う「米国の経済成長はより速く、労働市場はより強く、インフレはより高く」、故に「より大きい利上げ、より早いバランスシート縮小」あり。これがFOMC(米連邦公開市場委員会)からのメッセージ。

 FRBの考えを汲んだマーケットはすでに、今年中に5回 x 0.25%の利上げをするところまで織り込んでいます。加えて夏前からのバランスシート縮小開始も覚悟。FRBの金融政策に関しては、「強気材料」は全て取り入れたともいえます。それでも116円に戻れない。120円を標榜するドル強気派(円弱気派)にとっては残念な状況になっています。

 1月の終値は115.12円。前月比+0.03円の円安と、ほぼ横ばい。
1日の最大値動きは1.10円。平均値動きは0.68円。

今週の 重要経済指標

出所:楽天証券作成