米国高配当株5:ショー・コミュニケーションズ(SJR)

 カナダを拠点とする大手電気通信会社です。

 傘下のショー、ショーダイレクト、ショービジネスを通じてインターネット、モバイル、テレビ、衛星ビデオ、ビジネス接続ソリューションなどのサービスを提供しています。

 時価総額は150億ドルで、日本円で約1兆7,000億円となっています(1USD=115円計算)。

事業の注目ポイント

 事業の中心は「有線事業(Wireline)」で、続いて「無線事業(Wireless)」となります。

「有線事業」では、インターネット、テレビ、衛星ビデオなどのサービスを提供し、「無線事業」ではShaw MobileやFreedom Mobileなどを通してサービス提供しています。

競合他社

 消費者・企業・政府機関に通信・情報・娯楽の製品とサービスを提供する「ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)」、施設を基盤とした技術及び通信の国際会社であり、主に企業とマスマーケット顧客に対してさまざまな統合サービスを提供する「ルーメン・テクノロジーズ(LUMN)」、ブロードバンドインターネット、ビデオ、固定電話、およびモバイル通信サービスを欧州の住宅顧客や企業に提供する「リバティ・グローバル(LBTYA)」などが見受けられます。

株式の注目ポイント

 株価は昨年の高値近辺で推移しています。また、配当はコロナ発生前後で変わらず横ばいで推移しています。

 他の通信業者もそうですが、比較的コロナの影響が少ない事業を展開しており、現在の株価はコロナ発生前の水準を超えて推移しています。

 また、同じカナダの大手通信企業であるロジャーズ・コミュニケーションズがショー・コミュニケーションズの買収を昨年春に発表し、これによりカナダ第2位の通信会社が誕生することを市場は好感し、株価は上昇しました。

業績動向

 2021年10月29日開示の四半期決算では、1株利益は市場予想を上回り、売上高は市場予想と同じ数字となりました。

 ShawMobileの新規顧客の増加や、インターネット収益の増加、SmartSuite製品の需要増により堅調な業績を維持しています。今後はロジャーズ・コミュニケーションズとの合併により、さらなる規模の拡大と業績の拡大が期待されます。

 次回2022年1月12日に開示予定の四半期決算で、市場予想を上回る決算を発表できるか注目です。

注意点

 2022年の前半に買収・合併を予定していますが、何らかのトラブルにより延期となる事態が発生した場合には株価へ影響が出る可能性があり、注意が必要です。

株価動向、配当利回り紹介

配当:0.95ドル
配当利回り:3.15%
株価:30.08ドル(約3,500円)

 権利落ち日は2月14日(権利実施は2月25日)です。配当利回りは1月11日時点で3.15%、株価は30.08ドルでおよそ3,500円から購入できます(1USD=115円計算)。

 2019年からの最高値は30.48ドル、最安値は12.22ドルとなっています(終値ベース)。

【要チェック】
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