米国高配当株1:オイル・ドリ・コーポレーション・オブ・アメリカ(ODC)

 吸着剤製品の開発、製造、販売におけるリーディング‐カンパニーです。

 吸着剤を用いた農産物・園芸用品や漂白粘土・浄化補助製品、キャットリター製品、スポーツ用品などさまざまな製品を手がけています。

 時価総額は2億6,000万ドルで、日本円で約301億円となっています(1USD=115円計算)。

事業の注目ポイント

 事業の中心は「小売及び卸売(Retail and Wholesale)」で、続いて「企業間取引(Business to Business)」となります。

「小売及び卸売」ではキャットリター製品や、産業用製品・スポーツ用製品などを取り扱っており、「企業間取引」では流体浄化製品や、粗飼料製品などを取り扱っています。

競合他社

 競合他社として、ブランド化された消費者向けパッケージ商品を世界中の消費者に提供することに重点を置く「プロクター・アンド・ギャンブル(PG)」、家庭用品・パーソナルケア用品・特産品の開発や生産・マーケットを行う「チャーチ・アンド・ドワイト(CHD)」、外観、性能、メンテナンス用の各種製品の製造、マーケティング、販売を行う「オーシャン・バイオケム(OBCI)」などが見受けられます。

株式の注目ポイント

 株価は2021年の高値を下回って推移していますが、配当は18年連続で増配しています。

 一昨年、コロナの影響で一時的に株価は下落しましたがその後、はやい段階で株価は回復しました。

 しかし、人手不足や、トラック輸送の逼迫(ひっぱく)・海上輸送の遅延によるサプライチェーンの混乱によってコスト上昇圧力が増しており、そのような影響から株価は横ばいで推移しています。

 これらの問題を解決するために、生産シフトの拡大や設備投資を行っており、それらが今後の株価上昇につながることが期待されます。

業績動向

 2021年12月7日開示の四半期決算では市場予想の発表はありませんが、売上高は四半期最高を記録し前年同期比8%以上増加しています。

 一方、1株利益は極端なインフレの影響により前年同期比を下回りました。

 しかし、決算を受けて株価の変動はわずかで影響は軽微でした。

 会社側はコスト上昇を相殺するために追加の値上げを実施する予定であるとしており、そのような点も株式市場に評価されているようです。

 次回は2022年3月11日に四半期決算の開示予定ですが、前年同期の水準を上回る数字を出せるかに、注目です。

注意点

 販管費や広告宣伝費の削減に取り組んでいるものの、それを上回るペースでインフレが進んでおり、さらなる商品原価の上昇が起きた際に業績が悪化する可能性がある点には注意が必要です。

株価動向、配当利回り紹介

配当利回り:3.06%
株価:35.28ドル(約4,000円)

 権利落ち日は2月10日(権利実施は2月25日)です。配当利回りは1月11日時点で3.06%、株価は35.28ドルでおよそ4,000円から購入できます(1USD=115円計算)。

 2019年からの最高値は38.45ドル、最安値は25.51ドルとなっています(終値ベース)。