米国高配当株2:エクソンモービル(XOM)

 BPやロイヤルダッチシェルとならぶ6大メジャーの一つで、世界最大級の石油企業です。

 また、世界最大の化学メーカーの一つでもあり、石油・ガスなどのエネルギー生産から合成樹脂などの化学品の製造・販売まで幅広く手がけています。

 時価総額は2,900億ドルで、日本円で約33兆3,000億円となっています(1USD=115円計算)。

事業の注目ポイント

 事業の中心は「アップストリーム事業(Upstream)」で、続いて「米国内化学製品事業(Chemical)」、そして「ダウンストリーム事業(Downstream)」と続いていきます。

「アップストリーム事業」では原油の探鉱・開発・生産までの原油開発段階をおこなっており、「化学製品事業」ではポリエチレン製品群やポリプロピレン及びポリプロピレン・コンパウンドの開発などを行っています。

競合他社

 競合他社として、総合的なエネルギーや化学品事業に従事する米国・国際的な子会社に対して、管理、財務、経営、技術面でのサポートを提供する「シェブロン(CVX)」、米国で石油製品の精製、マーケティング、小売及び中流事業を行う「マラソン・ペトロリアム(MPC)」、輸送用燃料および石油化学製品の国際的な製造業者および販売業者である「バレロ・エナジー(VLO)」などが見受けられます。

株式の注目ポイント

 株価はコロナ発生前の水準まで回復しており、配当は昨年11月の権利落ちより増配しており、39年連続で増配しています。

 コロナ発生により原油価格が大きく下落し、それに伴い株価も大きく下落しました。

 しかし、ワクチンの流通とともに経済が少しずつ動きだし、同時に原油価格も回復してきたことで、エクソンモービルの株価も回復してきました。

 現在、エクソンモービルは業績拡大のためにさまざまな取り組みを行っており、2025年には2019年と比較して2倍以上の収益を生み出せる体制になると会社側は予想しています。

 今後の業績拡大とそれに伴う株価上昇が期待されます。

業績動向

 2021年10月29日開示の四半期決算では、1株利益・売上高ともに、市場予想を上回りました。

 コスト管理に加え、石油精製マージンの回復・世界的な需要回復が続いたことで業績が回復しました。

 今後、出遅れているジェット機の需要回復や欧州におけるガス需要が回復することでさらなる業績拡大と株価上昇が期待されます。

 次回は2022年2月1日に四半期決算の開示予定ですが、市場予想を上回る数字を出せるかどうかに注目です。

注意点

 2022年から2027年にかけて低炭素投資に資金を投資していく方針を打ち出していますが、世界的に低炭素投資が求められる流れがより加速したときに、さらなる費用発生が予想され、業績に悪影響を及ぼす可能性がある点には注意が必要です。

株価動向、配当利回り紹介

配当:3.52ドル
配当利回り:5.14%
株価:68.47ドル(約7,900円)

 権利落ち日は2月上旬予定(権利実施は3月中旬予定)です。配当利回りは1月11日時点で5.14%、株価は68.47ドルでおよそ7,900円から購入できます(1USD=115円計算)。

 2019年からの最高値は83.38ドル、最安値は31.45ドルとなっています(終値ベース)。