米国高配当株3:サザンカンパニー(SO)

 米国第2位のエネルギー供給企業です。

 アラバマパワー、ジョージアパワー、ミシシッピパワーの従来からある三社の電力会社を傘下に抱え、他にもサザンカンパニーガス、アトランタガスライトなどの5社の天然ガス会社を傘下に持っています。

 時価総額は726億ドルで、日本円で約8兆3,500億円となっています(1USD=115円計算)。

事業の注目ポイント

 事業収益の中心は「従来の電力事業会社(Traditional Electric Operating Companies)」で、続いて「サザンカンパニーガス(Southern Company Gas)」、「サザンパワー(Southern Power)」となります。

「従来の電力事業会社」では傘下の電力会社による電力供給を行っており、「サザンカンパニーガス」では天然ガス供給事業を行い、「サザンパワー」では再生可能エネルギーや蓄電池プロジェクトを含む発電資産の開発、建設、買収、所有、管理を行っています。

競合他社

 垂直統合型公益事業・送電と配電事業・AEP Transmission Holdco・発電や販売事業などを手がける「アメリカン・エレクトリック・パワー(AEP)」、完全所有の子会社を通じて、規制対象の天然ガスと電力・再生可能エネルギーおよび規制対象外の再生可能エネルギーを、提供または投資する「WECエナジー(WEC)」、子会社を通じて、発電・配電の他、再生可能エネルギーを含むエネルギーサービスと技術を提供する「エジソン・インターナショナル(EIX)」などが見受けられます。

株式の注目ポイント

 株価はコロナ発生以降の高値近辺で推移しています。また、配当は20年連続で増配しています。

 コロナ発生により電力・ガス需要が停滞していたこともあり株価は下落したものの、ワクチン流通とともにサザンカンパニーが事業を展開する地域においてエネルギー需要が回復してきたことで株価も回復してきました。

 今後はあらたな原発の稼働を予定しており、これに伴う業績拡大と株価上昇が期待されます。

業績動向

 2021年11月4日開示の四半期決算では、1株利益・売上高ともに市場予想を上回りました。

 経済が回復していく中で、電力契約が4万件以上、家庭用天然ガス契約が2万件以上の増加となり、家庭用・商業用電力ともに需要が改善することで好調な業績となりました。

 今後は、温室効果ガス排出量ゼロへの目標に向けて環境への対策の取り組み強化をしていくことが予定されており、それに伴ってESGマネーの流入が期待されます。

 次回2022年2月23日に開示予定の四半期決算において、市場予想を上回るかどうかに注目です。

注意点

 新たな原発の稼働が遅くなることが発表され、それに伴う業績への悪影響への懸念があり、その点には注意が必要です。

株価動向、配当利回り紹介

配当:2.64ドル
配当利回り:3.85%
株価:68.53ドル(約7,900円)

 権利落ち日は2月中旬予定(権利実施は3月上旬予定)です。配当利回りは1月11日時点で3.85%、株価は68.53ドルでおよそ7,900円から購入できます(1USD=115円計算)。

 2019年からの最高値は70.85ドル、最安値は43.23ドルとなっています(終値ベース)。