今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは115.35

下値メドは112.75

[気候変動] フランスのマクロン大統領、地球温暖化対策で「原発推進」姿勢強める
[気候変動] ドイツ新政府「2030年までに石炭火力発電所を廃止」
[気候変動] スイスSNB「我々の金融政策の目標は世界を緑化することではない」

 岸田内閣は、過去最大となる55.7兆円規模の財政支出を決定しました。しかし残念ながら期待ほどのインパクトはなく、株価もほとんど反応しませんでした。そもそも規模が膨れた理由は、選挙公約したからという理由だけで現金給付が次々に盛り込まれたから。給付が本当に消費拡大に結びつくかは見通せません。また、AI技術や先端半導体工場の国内立地支援などを基金で対応することも疑問。基金は数年分の費用を一度に計上できるため支出規模を大きくできるのですが、管理は所管省庁ではなく外郭団体に委ねられるため、責任の所在があいまいになる恐れがある。結果としてリスクオン効果は長続きせず、円安の勢いも中途半端に終わっています。

 19日(金曜)のドル/円は「円高」。高値114.54円、安値113.59円、1日の値幅0.95円。

 この日は114.26円からスタート。東京市場の夕方につけた114.54円が高値で、欧州時間に入るとユーロ/円の下落に引きずられて114円を割り、113.59円まで下落。しかしNY時間になって反発。クラリダFRB(米連邦準備制度理事会)副議長が「12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で緩和縮小のペースを速める議論をするべき」と発言、さらにウォーラーFRB(米連邦準備制度理事会)理事が「緩和縮小を早期に完了させて来年の利上げの準備を整えておくべき」と述べたことがドル買い戻しにつながりました。終値は114.02円(前日比▲ 0.22円)


 19日のユーロ/円は「ユーロ安」。高値129.99円、安値 127.98円。 

 高値は東京時間午前の129.99円で、2営業連続で130円台乗せに失敗。欧州時間に入ると売りが加速、129円ちょうどを抜けてNY時間には今年9月以来の安値となる127.98円まで下落。終値は128.66円(前日比▲1.27円)。

 19日のユーロ/ドルは「ユーロ安」。高値1.1373ドル、安値1.1250ドル。 

 スタートから上値が重く、東京時間朝の1.1373ドルが高値。欧州時間に1.1250ドルまで下落して、2020年7月以来の安値をつけました。終値は1.1283ドル(前日比▲0.0090ドル)。

 ユーロが大幅下落した理由は、欧州で新型コロナ感染の再拡大が深刻化していること。オーストリアが全土ロックダウンに入り、ドイツも検討中と伝えられています。投資家がポジションを新型コロナからインフレをテーマに組み替えた矢先だけに衝撃がより強くなりました。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成