一般NISAから新NISAへのロールオーバーは複雑

 ここまでは新たに新NISAを利用する場合をみてきましたが、すでに一般NISAを利用している人はどうなるでしょうか。一般NISAを利用している人は新制度開始時に自動的に新NISAが設定されるため、再度マイナンバーなどの本人確認書類を出しなおす必要はありません。

 一般NISAは非課税期間が5年なので、非課税期間5年終了時に「1.(何も手続きしないと)特定口座などの課税口座に移管」「2.新たなNISA枠にロールオーバーする」「3.売却する」といった選択肢がありましたよね。

 2024年から新NISAが始まってもこの選択肢は変わりません。例えば、2019年に一般NISA枠で株式や投信などを購入した人は、2023年末に非課税期間が終了します。その際の選択肢は「特定口座(課税口座)に移管する」「2024年の新NISA枠にロールオーバーする」「売却する」となります(新NISAで対象外となる、レバレッジを効かせている投資信託、上場株式のうち整理銘柄・管理銘柄などはロールオーバーできません)。

 このうちの一般NISAから新NISAへのロールオーバーは少々複雑です。いくつかの例を挙げてご説明します。