※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「 [動画で解説]利回り4.3~5.4%!3メガ銀行 好決算でも株価がさえない理由」
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3メガ銀行の買い判断を再確認
3メガ銀行の9月中間決算(2022年3月期の上半期決算)が出そろいました。私は、3メガ銀行株を「買い」と判断しています。
投資魅力が高い順に、【1】三菱UFJ FG(8306)→【2】三井住友FG(8316)→【3】みずほFG(8411)と判断しています。コロナ禍でも低金利下でもしっかり高水準の利益を稼ぐ力があることを見て、その確信を強めました。
今回の決算発表で、出色の出来だったのは、三菱UFJ FGです。上半期決算発表と同時に、通期(2022年3月期)の純利益目標を8,500億円から1兆500億円へ大幅に引き上げました。
2015年3月期にあげた最高益1兆337億円を超え、7期ぶりに最高益を更新する見通しです。同時に、増配(1株当たり配当金予想27円→28円)と、自社株買い(上限1,500億円)決議を発表しました。
次に好決算と言えるのが、三井住友FGです。通期(2022年3月期)の純利益予想を6,000億円から6,700億円に上方修正しました。2014年3月期の最高益8,353億円には届かないものの高水準の利益見通しです。
同時に、増配(1株当たり配当金予想200円→210円)と、自社株買い(上限1,000億円)決議を発表しました。
やや見劣りする決算内容だったのが、みずほFGです。通期(2022年3月期)の純利益予想を5,100億円から5,300億円へ少しだけ上方修正しました。増配(1株当たり配当金予想75円→80円)を発表しましたが、自社株買いの実施は発表しませんでした。
3社とも、業績見通し上方修正、増配を発表したので、予想PER(株価収益率)は低下、配当利回りは上昇しました。以下の通り、11月16日時点でPER・PBR(株価純資産倍率)・配当利回りで見て、きわめて割安な株価評価となっています。
3メガ銀行株の株価バリュエーション:2021年11月16日時点
コード | 銘柄名 | 株価:円 | 配当利回り | PER:倍 | PBR:倍 |
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8306 | 三菱UFJ FG | 648.4 | 4.3% | 7.9 | 0.46 |
8316 | 三井住友 FG | 3,903.0 | 5.4% | 8.0 | 0.43 |
8411 | みずほFG | 1,520.0 | 5.3% | 7.3 | 0.40 |
出所:各社決算資料より作成。配当利回りは2022年3月期1株当たり年間配当金(会社予想)を11月16日株価で割って算出。1株当たり配当金は、三菱UFJ28円、三井住友FG210円、みずほFG80円。PERは、11月16日株価を22年3月期1株当たり利益(会社予想または会社目標)で割って算出 |