テーパリング織り込み済みで米株続伸!?日本は海運・商社株がけん引役!

 今週も日米両国で決算発表が続きます。

 日本では1日(月)にコロナ治療薬を開発する塩野義製薬(4507)エーザイ(4523)、2日(火)に資源価格高騰で潤う三井物産(8031)など商社。

 祝日明けの4日(木)には日本郵船(9101)など好業績が期待される海運株や、半導体不足で減産を強いられているトヨタ自動車(7203)

 5日(金)には三菱商事(8058)など337社の決算発表が予定されています。

 米国では、日本時間の4日(木)未明にいよいよFOMC(米連邦公開市場委員会)で、テーパリング(量的緩和の縮小)の詳細が決定します。

 11月からテーパリングを始めて、1,200億ドルの債券購入額を毎月150億ドルずつ縮小し、2022年6月末にゼロにするというのが大方の予想です。

 とはいえ、先週の非常に強い米国株の動きを見ていると、テーパリング開始をすでに織り込んでいるように見えます。利上げ開始時期の前倒しなど、予想外の強硬姿勢が表明されない限り、米国株はこのままクリスマス休暇まで上昇が続きそうな勢いです。

 5日(金)には米国雇用統計も発表されます。前回9月の非農業部門新規雇用者数は19.4万人増と予想を大幅に下回りましたが、今回発表の10月分は45万人増が予想されています。前回、前年同月比4.6%増と高い伸びを示した平均時給についても、賃金上昇はインフレ圧力となるため、注目されそうです。

 岸田政権にとっては、まずまずの結果だった衆院選も終わり、今後は大規模な経済対策に市場の関心が集まりそうです。新型コロナ感染者数の減少も続き、外国人投資家も割安な日本株に目を向ける可能性が高いでしょう。

 11月は好業績が続く海運株や商社株をけん引役に、内需株の持ち直し、輸出株の続伸など、”強い日本株”に期待したいところです。