今日の為替トレッキング

今日の一言

幸せかどうかは、自分が決めるものだ – アリストテレス

Abracadabra

 コロナ後の経済活動再開が進む米国では、アマゾンとウォルマートが、今後数ヵ月の間に30万人以上を採用する計画を発表しました。世界最大の物流サービス会社のフェデックスも数10万人の従業員を採用する予定です。求人は小売業や流通業に限ったことではありません。米国の労働市場には1,000万人の求人が溢れています。それなのにレストラン、ホテルなどでの人手不足はまだ解消されていません。

 もっとも労働力の過不足は業種間で差があり、例えば学校の再開で託児所の雇用は減っています。その一方で子供や孫の世話から解放されたシニア世代が仕事に戻って来るという期待は裏切られました。

 過去の一般的なパターンでは、仕事を失った労働者は、しばらくブランクをおいた後、時間とタイミングを見計らって再び仕事に戻ってきました。イエレン財務長官に言わせると、「今は忍耐の時期。」労働者はいずれ戻ってくると楽観的です。

 しかし、新型コロナ不況後は、これまで見られなかったような現象が起きています。それは退職率の急激な上昇。コロナ中の株式市場が過去最高値を更新するまで上昇したことで、多くの人がコロナ前より金持ちになったからだといわれています。つまり引退するだけの金銭的余裕が生まれたというわけです。新型コロナによって米国では2,200万人が仕事を失いましたが、そのうち約200万人は今後も仕事に戻ってこないといわれています。