10月15日(金)に行ったオンラインセミナーで原油と金、銀の見通しについて述べました。ご覧ください。CFDオンラインセミナー(2021年10月15日開催)

身近な品目の値上げのことを考えると、自然にコモディティ(商品)に目が向く

 2021年10月、秋の深まりと同時に、私たちに身近なたくさんの品目の値上げが宣言されました。以下の通り、スーパーマーケットに陳列されている食品のほか、ガスや電気料金、文房具まで、値上がりすることとなりました。

図:直近で値上げが宣言された品目(筆者調べ)

出所:各種メディアの情報をもとに筆者作成

 上図のとおり、大手関連企業がこぞって値上げに踏み切りました。図中以外にも、豆腐やパスタ、包装材料などの値上げも、宣言されています。食用油については、今年4月を皮切りに4回目の値上げです。値上げの主な要因は、各種品目の原材料価格の上昇です。

 日本は人々の生活に身近な品目の原材料の多くを、輸入に頼っています。以下のとおり、エネルギーはほとんど、食品関連では半分以上、その他、天然ゴムや木材では6割以上を輸入に依存しています。

図:日本の品目別の輸入依存度(2018年)

出所:JPMAC(日本海事センター)のデータをもとに筆者作成

「原材料輸入大国」とも言える日本は今、各種コモディティ(商品)の国際価格が上昇し、原材料高にあえいでいます(ぴえん)。この各種コモディティの国際価格の上昇による原材料高が、私たちに身近な品目の値上げの主因になっているわけです。

 今回は、各種コモディティ価格の上昇が、どのような経路をたどり、わたしたちに身近な品目の価格を上昇させているのか、そして今後の展望(ぱおん)などについて書きます。