今日の為替トレッキング

今日の一言

人は語っている内容よりも、誰が語っているかを重要視する

Top of the World

 今夜は9月の小売売上高と10月ミシガン大学消費者態度指数(速報値)が発表されます。
米国は世界一の消費大国であり、個人消費が米国GDP(国内総生産)の約70%を占めています。個人消費の動向を示す小売売上高は、米国の景気先行きを判断するための重要なデータとなります。さらに、米国の個人消費は世界のGDPの約17%を占めているため、世界経済に与える影響も大きいのです。

 前回8月の小売売上高は前月比で0.7%増と、予想外に上昇しました。自動車需要は弱かったものの、大半の品目で売り上げの伸びが加速した結果、GDPの算出に使用されるコア売上高は2.5%増加と5カ月ぶりの大幅な伸びを示しました。今回9月の小売売上高の予想は、前月比▲0.7%の予想。

 コロナ移動制限の緩和が広がるにつれて、「モノ」への支出が減り「コト(サービス)」へ支出が増えるため、小売売上高の減少すなわち米国の景気悪化とはいえません。サービスへの支出が増えることは米国経済にとっては悪いことではありませんが、米国にモノを輸出する国にとって、米国の消費後退は痛手であり、コロナからの経済回復が遅れる可能性があります。