今日の為替トレッキング

今日の一言

どんな事が起こっても人には優しくしなさい。それは後々、あなたの大きな財産となるから - テイラー・スウィフト

Tonight's The Night

 今夜はFOMC(米連邦公開市場委員会)。しかし、ドル/円がレンジを抜ける期待度は低く、インプライド・ボラティリティから計算した今夜の予想値動きは約0.30円。現在の水準(109.20円)からすると、110円に戻すのは難しく、反対に108円台の可能性はあります。108円台なら8月4日以来ということになりますが、その時も108円台滞在日はたった2日間しかなく、この水準での押し目買い興味は依然強そうです。

 FRBの政策がどの方向へ進んでいるのかははっきりしています。緩和縮小はするとパウエルFRB議長は言明しています。ただ9月なのか12月になるのかという違いだけです。しかし、今回はリスクが多方向で増大中であるため投資家はいつも以上にヘッジをしっかりして備えているようです。

 緩和縮小の減額幅は月150億ドルで来年7月に完了。利上げは2022年に「1回」というのが現在の市場予想の中心です。強気シナリオは2022年に「2回」以上の利上げ。弱気シナリオは来年利上げ「なし」。今回もドットチャートが大きな注目を集めそうです。

 ドットチャートとは、FOMCメンバーが予想する米国の政策金利であるFF(フェデラルファンド)金利の見通しで、毎年3、6、9、12月に公表されます。それぞれがひとつの点(ドット)として散布図になっているため、このように呼ばれています。前回6月のFOMCで最も話題になったのは「ドットチャート」でした。マーケットの誰もが、FRBがいつ利上げするのか知りたいのです。

 9月のドットチャートの見どころは、金利予想がさらに強気になっているかどうかということ。

 6月は、2023年の金利予想の中央値が、2023年末までに「2回」利上げへ引き上げられました。またFOMCメンバー18名のうち7名が、2022年末までに1回の利上げを予想していました。

 今回は、2023年末までの利上げが「4回」まで増え、2022年については、中央値は利上げなしで変わらないものの、利上げ派は1名増えて8名になるだろうと市場は考えています。

 しかし、別の見方をすると、今回のドットチャートが2023年末までに「4回以上の利上げ」、そして2022年の中央値が「1回以上の利上げ」に引き上げられていたら、かなり強気ということになります。

 緩和縮小に関しては、もし減額幅が想定を上回る150億ドル以上になる場合も、マーケットにとっては大きなサプライズとなるでしょう。