今日の為替トレッキング

今日の一言

どんなに悔いても過去は変わらない。どれほど心配したところで未来もどうなるものでもない。いま、現在に最善を尽くすことである - 松下幸之助

あなたならどうする

 パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は今夜、ジャクソンホール会合でスピーチを行います。世界の金融市場に対して緩和縮小の事前告知がされるとの期待が広がっています。

 FRBが量的緩和の縮小を開始する条件として、新型コロナ感染の収束と経済の著しい進展があります。FOMC(米連邦公開市場委員会)は7月の会合で、「コロナワクチン接種の進展により、(米国の)経済活動と雇用の指標は改善し続けている」との声明を発表しました。

 しかし、感染は収束したとFRBが考えるなら、なぜ今年のジャクソンホールは対面ではなく、バーチャル形式なのか?パウエルFRB議長がビデオスピーチをする時点で、緩和縮小に関する発表はかなり低くなったと考えた方がよさそうです。

 ではパウエル議長は何をマーケットに伝えようとしているのか。

 パウエル議長は、「緩和縮小は緩和縮小、利上げは利上げ」、二つは別物だと、きっちり釘を刺すと考えられます。9月に緩和縮小の発表をする前に、「緩和縮小イコール利上げ」に傾くマーケットを強くけん制することが今回の目的ではないでしょうか。ちなみに前回のサイクルでは、量的緩和が終了してから最初の利上げまで1年2カ月の間隔がありました。