今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは110.50

下値メドは109.10

コロナ移動制限の緩和で起きたリベンジ消費熱は、価格に敏感な消費者によってすぐに冷やされる

 23日(月曜)のドル/円は、引き続き「円安」横ばい。一時110円台。高値110.15円、安値109.65円、1日の値幅は0.49円。

 週明けは109.73円からスタート。リスクオンのマーケットでよくある「ドル売り/円売り」で欧州時間に110.15円まで上昇。しかし110円台は相変わらず重く、NY時間夕方には109.65円まで押し戻し。終値は109.69円(前日比▲0.10円)。終値ベースの110円台は実現できず、前日比でもマイナスで終了しました。

 今週末に行われるジャクソンホール会合では、FRB(米連邦準備制度理事会)がタカ派的な政策転換を宣言する可能性が低くなったという見方が増え、株式市場の不安が後退することで、リスクオンの株高につながりました。NY株式市場ではこの日ダウ平均が続伸。原油先物市場も大幅に反発。

 しかし、この日発表された米景気指数が予想を下回ったこともあり、米長期金利は伸び悩み、1.25%台にとどまりました。1.30%という水準が、ドル/円が110円台を維持するための条件のひとつ。その米長期金利が大きく上昇しない限り、円安に戻るチャンスも低いままと考えます。

 パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、ジャクソンホール会合で「緩和縮小と米利上げは別」だということを周知するのではないかといわれています。緩和縮小は利上げの前触れという市場の考えが修正を迫られることになれば、米長期金利の一段上昇はむずかしくなります。

 23日のユーロ/円はユーロ高、一時129円台へ。高値129.14円、安値128.32円。 

 週明けはユーロ買いが強まり、オープンから全く下げることなく、128.32円を底にして欧州時間には129.14円まで上昇。5営業日ぶりに129円台を見ることができました。しかし、129円台の売りは重く、終値は128.82円(前日比+0.37円)。

 20日のユーロ/ドルはユーロ高に反発。高値1.1750ドル、安値1.1689ドル。 

 先週は世界的な景気低迷不安を背景にユーロ売りに傾いていたマーケットでしたが、週明けは一転して反発。この日発表された欧州の重要な景気指数である8月PMIが、デルタ変異株蔓延のなかでも強い結果だったことがユーロ買いにつながりました。欧州時間に1.1689ドルまで下げましたが、前週末につけた今年の安値(1.1664ドル)の手前で反転すると、NY時間夕方には1.1750ドルまで上昇。終値は11746ドル(前日比+0.0046ドル)。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成