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 すでに80円を下回り、今年1月以来の「豪ドル安」水準まで下がってきている豪ドル/円。この日は79.39円からスタートして東京時間午前につけた79.54円が高値。そこから欧州時間にかけて下げ続け、 78.24円をつけて今年の安値を更新。終値は78.48円(前日比▲0.95円)。

 豪ドルが売られているのには、いくつかの理由があります。

 まずは新型コロナの感染が高止まりしていて、今後数週間で急増する危険が高まっていること。コロナは世界共通の問題ですが、オーストラリアは、ワクチン接種率の「低さ」が、先進国のなかでも目立っています。豪のモリソン首相は、コロナ対策が失敗したとの批判を受けて支持が急落しました。

 RBA(豪準備銀行)は、「利上げは2024年以降」との見通しを示しています。FRB(米連邦準備制度理事会)は、2023年から利上げを開始する計画。豪ドルと米ドルには利上げに1年の開きがあるわけで、相対的金利差の魅力が薄れていることも豪ドル離れの理由のひとつ。さらに、最大貿易相手国の中国の成長懸念に加え、主要輸出品である鉄鉱石価格の下落も豪経済には懸念材料。RBAは9月に債券購入を減額する考えを示していましたが、延期する可能性もいわれています。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成