商船三井、川崎汽船への投資は避けるべきと考える理由

 海運大手3社の中で、トレーディングベースで買っていくのは、日本郵船に限定した方が良いと私は考えます。これには3つの理由があります。

【1】堅実経営
 海運ブームの時にオープンポジションの船の調達を原則やらない。顧客を確保した上で、船を調達していく手堅さは日本郵船が随一。ブームが去った時に受けるダメージが相対的に小さい。

【2】財務良好
 前回の海運ブーム(2007年)時に不定期船などに過剰投資をしなかったことで、良好な財務を維持。

【3】過去に実施した構造改革が結実
 長い海運不況の間に実施してきた構造改革が結実。定期船を中心に、航空・物流でも利益を稼ぐことができるようになってきた。