FIRE中止で再就職先を探すなら職業安定所へ

 FIREを中止し、職探しをするなら、厚生労働省が運営するハローワークで、求人・仕事情報の検索や職業・就職相談、職業訓練の手続きを受けることができます。

 再就職や転職を目指すなら、たとえ雇用保険を払っていなくても「求職者支援制度」を利用できます。この制度は、月10万円の生活支援給付金を受給しながら、無料の職業訓練を受講し、訓練終了後はハローワークの求職活動サポートを受けられるというもの。

 給付金の支給には本人収入が8万円以下、世帯全体の金融資産が300万円以下などの要件がありますが、たとえその要件を満たせなくても、職業訓練だけは無料で受講できます。

 訓練コースには、IT関連のWebアプリ開発科、プログラマ育成科、医療事務、介護福祉まで、さまざまなものがあります。

求職者支援の主なコース

基礎 ビジネスパソコン科、オフィスワーク科など
IT WEBアプリ開発科、Android/JAVAプログラマ育成科など
営業・販売・事務 OA経理事務科、営業販売科など
医療事務 医療・介護事務科、調剤事務科など
介護福祉 介護職員実務者研修科、保育スタッフ養成科など
デザイン 広告・DTPクリエーター科、WEBデザイナー科など
その他 3次元CAD活用科、ネイリスト養成科など
出所:厚生労働省のホームページより引用

 FIREを達成したからといって、そのあと、仕事をしてはいけないという決まりはありません。運用に失敗して仕方なく職探しする状況になる前から、「生きがい」「やりがい」「社会とのつながりを保つ」ために、働くためのスキルや働ける場所を確保しておくべきです。

 たとえば、FIRE達成後でも、ホームページ作成に力を入れて広告収入を得たり、人脈を広げて起業に挑戦したり、投資とはまったく畑が違う農業や福祉、教育など「好きな仕事」を見つけることができます。自分が社会の中で活躍できる場所を常に持っていることは、リスク管理の意味からも大変重要です。